2011年4月 9日

You are not alone.

君は一人じゃない。みんながついているよ。

最近やたらと目にする、耳にするこのフレーズ。

目障りです、耳障りです。

いや、もちろん、心の底から本当にそう思っている、根っから心の優しい人もいるのでしょうけど、芸能人などが語りかけるCMは、偽善の香りがプンプンして、どうも好きになれません。

いま、この瞬間にも、いじめに耐えかねて自殺を考えている人もいるだろうに、そういう人に、このセリフってどのように響くのでしょう?

口ではそんなこと言うけれど、結局誰も助けてくれなかった、あたしのSOSを受け止めてくれた人はいなかった、と絶望に打ちひしがれている人も数え切れないくらいいるのではないでしょうか?

じゃあ、こういう時、著名人は何をすればよいのでしょうか?

街頭に立って募金の呼びかけですか? 立ってるお前はいくら出したんだ、と言いたくなります。

それよりも杉良太郎夫婦のように金も出し、みずからも赴き、実際に行動をする、芸能マスコミに「売名行為ですか?」と聞かれれば、「はい、売名です」と即答する。

この潔さ、カッコイイ。

あれだけのことをしても、「売名ですか」と質問されるなんて、気の毒だとは思いません。芸能人、有名人なんだから、仕方ない、やむを得ないことでしょう。

逆に、ああいう質問を投げかけられるなんて、ある意味、芸能マスコミも震災という非常時を脱しつつあるのかな、ようやく平時に戻ってきたのかなと言えるような......

頑張ろう、ニッポン

というのも、何を頑張ればいいのさ、という気がします。頑張るべき人は既に十分頑張っているような気がします。いろいろマスコミ叩かれていますが、政治家にしろ、東電にしろ、原発関係者にしろ、もちろん被災地のお役人なども、それぞれできる限りのことを精一杯していると思うのですが......

むしろ、被災していない、被害が少なかった地域の人は、「大震災って何の話?」と、他人事のようにいつもの暮らしを送ることの方が、経済的には被災地のためになるのではないか、そんな気もします。



君は一人じゃない

と言われても、じゃあ、これまでの人生、あたしのそばには誰がいてくれたのさ、と文句の一つも言いたくなります。

My love for you is still unknown.

How do I get you alone.

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