2011年4月30日

日本列島の背骨?

なんとかこのゴールデンウィークに間に合って、東北新幹線が全線開通・復旧しました。東日本大震災直後に九州新幹線が開通していたので、これで青森(新青森)から鹿児島(鹿児島中央)まで新幹線で繋がった、日本列島の背骨が回復したといった紹介のされ方がテレビでは盛んです。

ちなみに、一本に繋がったとはいえ、青森から鹿児島まで、新幹線で乗り換えなしで行けるわけではありません。東京と新大阪あるいは博多で乗り換えないとなりませんので、最低でも二回は乗り換えが必要になります(新大阪・博多間なら他の駅でも乗り換えは可能のようですが、とりあえず代表して新大阪と博多を挙げました)。

東京から鹿児島までは確かに一本のレールで繋がっていますが、東北・上越新幹線と東海道・山陽新幹線は線路が繋がっていません。東京駅を確認してもらえばわかりますように、両者は全く別のホームで発着し、線路は繋がっていないのです。

あたしはこれまで、東北新幹線と東海道新幹線とで線路の幅が異なるために物理的につなげないのだと思っていました。確かにこのところ作られた新幹線は、在来線を走ったりして線路の幅が細いのもあるとかないとか聞きますから。

でも東北新幹線と東海道新幹線はそうではなく、つなごうと思えばつなげるそうです。東京駅の構造上の問題もほとんどありません。ちょっと工事をすれば、すぐに接続できるように下準備はできています。それなのにつながないとは・・・・・・

ウィキペディアによると
東京駅では東海道新幹線と東北新幹線の線路が接続されていないため、博多から新青森まで(その逆も)直通で行くことはできず、必ず同駅での乗り換えが必要とされる。国鉄時代には、当初両線の直通運転を前提として建設の計画がなされていたが(直通運転の実験用に試験車両961形が製造された。また、東京駅の東海道新幹線14・15番ホームは直通を想定して作られたため、ホームが東北新幹線側にカーブしている)、東京都内を通過する需要がほとんどないという調査結果や、周波数の違い(東海道・山陽新幹線は60Hzで、東北・上越新幹線は50Hz)、それに東北・上越新幹線用のものには降雪対策が施されるなどといった車体設計の違いから、実現には至らなかった。21世紀初頭では、東京都心を縦貫する湘南新宿ラインの利用が好調なことや東北縦貫線計画が進められていることなどから、関東地方相互の近距離では東京を通過する需要(特に通勤需要)も想定しうる状況であるが、そういった需要は在来線で十分賄えている上に、新幹線については前述の理由に加え、国鉄時代と違い別会社の運行となっており、JR東海の意向で16両貫通の編成でない車両による営業列車は同社の路線への乗り入れは不可となっていることからも、実現の可能性は低いと見られている。
とあります。確かに現実問題としてはその通りかも知れません。採算を考えれば原状で十分というのも理解できます。

でも、新幹線ってそもそもが採算度外視の政治的思惑で建設されてきたではないですか。せっかく青森から鹿児島までが繋がったわけですから、ここは東京駅の線路もつないで日に一往復でよいので、あるいは土日だけの運行でも構わないので、新青森発鹿児島中央行きの新幹線(もちろんその逆も)を走らせましょうよ。最初から最後まで乗る人がどのくらいいるかわかりませんが、それこそ夢があって、新幹線らしいと言えないでしょうか?

そうそう、新幹線と言えば、関西地区担当になって年に何度か東海道新幹線に乗るようになりましたが、のぞみが増えて所要時間が短縮されたからでしょうか、全列車が品川と新横浜に停まるのはやめてほしいです。あんな途中停車は不要です。どちらかだけに留まるように変更して欲しいです。

新横浜はまだ理解できますが、品川駅に止まる理由が理解不能ですし、わざわざあJR東海が新幹線に品川駅を作った理由が、更に輪をかけて理解不能です。

読んだ感想を書く