2011年4月14日

ぶんぱく@紀伊国屋

紀伊國屋書店新宿本店の2階、ほぼ真ん中あたりのイベントスペースで始まった「ぶんぱく」、文学博覧会2011を、営業回りのついでに見学。

並べ方もラインナップも、もちろん全然違うのですが、文庫を並べているという意味では文庫大手各社の「夏100」と同じことなんですけど、見ているこちらに伝わってくる温度、熱がこうまで違うのは何故なんでしょう?

そりゃ主催者側からすれば、「思いが詰まってますから」ということになるのでしょう。でも出版社に勤める人間として、「夏100」的なフェアにだって出版社はそれなりの思いを込めているつもりなんですよ、ととりあえずは言い返したいところです。

あっ、言っておきますけど、夏100を腐しているわけではありません。たまたま同じ文庫なので夏100を例に出したまでで、あたしの勤務先が書店に案内・提案しているフェアだって同じことです。

で、それなのに、この温度差を感じてしまうのは、たぶん読者が求めているものと出版社が提案しているものと、その二つのベクトルが重ならない、接点がないからなのかも知れません。そして、「ぶんぱく」が発しているベクトルは、しっかりと読者から発せられているベクトルとぶつかっているのでしょう。

で、このフェア、あたしの勤務先の本も、ありがたいことに以下の面々が選出されております。

断食芸人』『木のぼり男爵』『インド夜想曲』『マーティン・ドレスラーの夢』『野生の探偵たち〈上〉』『野生の探偵たち〈下〉』『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『火山の下』『城の中のイギリス人』『死んでいる』『シカゴ育ち』『黒い時計の旅』『イン・ザ・ペニー・アーケード』『すべては消えゆく』『ジョヴァンニの部屋

うーん、結構選んでいただいていますね。同時開催の「海外文学博覧会/日本文学博覧会」にも何点か選ばれているようです。

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