2011年4月 7日

比べられない?

テレビは相変わらず東日本大震災のニュースが中心ですが、そんな中、被災してから体調の不良を訴える、おばあさんのインタビューを見ました。

震災以来、たぶんもともと弱かったのかも知れませんが、きちんと歩けないときがあるそうで、毎晩近所の人に泊まりに来てもらっていると語っていました。そして、更に曰く、戦争よりも恐ろしい、と。

すみません。テレビで見る限り、このおばあさんが戦争を体験したのが何歳のころだったのかわかりませんが、どの程度の経験だったのでしょう? あと、もしこのおばあさんが生まれてこの方地元に暮らしているのだとしたら、そのおばあさんの地元ではどの程度の戦争被害、空将とか爆撃とかがあったのでしょうか?

ふと、そんなことを考えてしまいました。

別に、このおばあさんの戦争体験なんてたかが知れている、といった非難をしたいわけではありません。むしろ戦争を引き合いに出して語っても足りないくらいの恐ろしい体験をしたのだと、かわいそうというか、なんというか、うまく言葉にできない気持ちになります。

ただ、それでも一方で冷静に考えると、今回の自然の災害(ひとまず原発の事故は省きます)と、人為的な行為である戦争を比べられるものなのだろうか、とも思うのです。

戦争は人間が起こすものであり、だから、つまりは、どこかに起こす人がいるわけで、ということは起こさないという選択肢だって考えられたわけで、そういう賢明な選択ができなかった、あるいはそのような愚かな決断を許してしまった人間に責任があるわけですから、今回の震災などよりはるかに罪深いものだと思います。

こういう考え方は不謹慎なのかわかりませんが、自然災害だろうと戦争だろうと、罪もない人を恐怖のドン底にたたき込むことにかわりないのですが、それが人為的に起こされていると考えると、改めて戦争って決して起こしてはいけないものだと思います。

ふと、テレビを見ていて、そんなことを考えました。

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