2011年4月 1日

花見は自粛?

震災の影響で、今年は各地でお花見が中止のようです。

桜を愛でもせず、酒を飲んで騒いでいるだけの花見なら、震災自粛がなくたって反対です。でも、個人個人が桜の花を愉しむぶんには、なんら自粛する必要はないと思います。

かくいうあたしは、これまで花見らしい花見はしたことがありません。学生時代も社会人になってからも、花見の宴会などとは無縁で、ですから新入社員がやらされるという「場所取り」も未体験です。

もちろん、親しい者同士で桜の季節だから、というのもありません。そもそも「親しい」人ってのが、あたしにはいませんから。

それに、これは去年も書いたと思うのですが、桜って、「さあ、春だ!」というワクワク、ルンルン気分にはなれない花なんですよ、あたしとしては。どうしても

願わくば 桜の下にて 春死なん その如月の 望月のころ

をイメージしてしまい、どうしても桜には「死」がつきまとうのです。

やはり、桜は散り際が美しい花です。この前咲いたと思ったらもう散ってしまう、人々に一瞬の喜びと安らぎを与えたかと思うと、あっという間に潔く散ってしまう、そのはかなさになんとも言えない悲しみを感じます。

散りゆく花びらに、一人はらはらと涙を流すことはありませんが、なんとなく哀しい気持ちになるものです。

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