2011年3月30日

この夏の電力事情と書店

このところ、気温が高いので、つまり暖房器具を使わないですむので、電力消費量が抑えられるということで、東京電力の計画停電が全く実施されておりません。なんとなく節電しなくちゃという雰囲気にも、実際に停電になって3時間耐えることにも慣れ始めてきたので、ここへきてしばらく停電が見送られたのは、来るべき次の停電に向けてあまりよくないことではないでしょうか?

たぶん、まだもう一回や二回は寒くなる日が来ますよね、東京でも。そんなとき、また改めて一から停電に対する心構えを構築しなければならないのはやはり苦痛です。それでも、4月いっぱいは、あまり停電も実施されずにすむのではないかと高を括っています。

問題はむしろ、ゴールデンウィーク以降でしょう。

このくらいの頃から、東京では時に30度に迫る、場合によっては30度を超える日があったりします。30度は滅多にないにしても、25度を超える日は増えてきますし、やはり5月の日差しは熱いですから、例年ですと、電車やデパートは送風や冷房の使用が考慮される時季となります。

つまり、今よりもはるかに節電を考えないとならない季節がやってくるというわけです。特に、今年の夏に関しては、東京電力は現在の23区を除外という方針を見直して、23区も停電させるという方針のようです。この方針自体は、既に停電体験地区住民としては不公平に対するかなりのフラストレーションがたまっていますので大賛成です。

実際にどの程度停電が行なわれるのかわかりませんが、いまの感じですとデパートなどは率先して節電に励みそうな感じです。

そうなると、冷房を入れないデパートなんて出てくるのでしょうか? 朝の通勤電車も冷房なしでしょうか? そうなると、かなり厳しい状況ですが、たぶん具合が悪くなる人も増えてくるのではないでしょうか? 冷房を全く使わないというのは大袈裟だとしても、デパートや電車の冷房の設定温度が例年よりも更に高めに設定される可能性は大ですね。

一部では冷房が効いていないと苦情も出ているみたいですから、これ以上設定温度を上げるというのも難しい気もしますし、それでどの程度の節電効果があるのでしょう? 個人的には設定温度と、実際に店内・車内が何度になっているかということは別もので、あまり設定温度に縛られすぎない方がよいのではないかとも思います。

それはそうと、冷房を高めにする、あるいは冷房を使わないとなると、具合の悪くなる人が増えるでしょう。書店員の方はさらなる心配の種が増えるわけですね。店長さんにとっては、お客さんだけでなく、アルバイトも含めた従業員の体調管理にも気を遣わないとならなくなるのでしょうか。本当にご苦労様です。

それにしても、もし冷房を本当に使わない夏になったら、夜の東京の気温は少し下がるのではないでしょうか? 縁台にビールと冷や奴、枝豆なんていう昔懐かしい風景があっちこっちで見られるかも知れないですね。

それはそれでいいことかもしれない、そんな気もします。

閑話休題。

あたし思うのですが、冷房を全く使わないというのは、昨今の日本の夏事情を考えますと、いくらなんでも選択肢としては考えられないと思うのです。でも、電力事情を考えると節電はしないとならないわけです。中途半端な冷房ではお客さんに却って不快な思いをさせるし、客に入りにも響くでしょう。

となると、やはり夏も現在のような夕方6時までの営業というお店が増えるのではないかと思います。やはりなんだかんだといっても、営業時間を短くするのが節電にもなるということです。

でも、地元の奥様方が中心の、郊外のデパートやショッピングモールなどならいざ知らず、都心の商業施設が夕方の6時に営業を終えていたので、は売り上げが相当なマイナスになるでしょう。

だったら、ここで発想を変え、夕方の4時か5時に開店して、夜の10時か11時頃に閉店するような営業時間にしてはどうでしょう? なんなら、朝も8時から10時くらいまでは営業してもよいと思います。つまり一番暑い時間帯、要するに一番電力を消費する時間帯に店を閉め、夕方、多少涼しくなってきた頃から営業を始めるのです。

都心なら会社帰りのお客を当てに出来ますから、むしろ4時や5時以降開店している方が繁盛するのではないでしょうか? もちろん、デパートなどの商業施設に入っている書店も同様の営業時間に変えざる得ないでしょう。営業回りにこちらとしてはやりにくいですが、致し方ありません。お国のためです。危急存亡の秋(とき)ですから。

これでどの程度、電力消費が抑えられるのかわかりませんが、試してみる価値はあるのではないでしょうか?

ところで、その頃までには、現在の非常事態もやり過ごし、紙やインクの工場も復旧して、出版界は元に戻っていますよね?

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