2011年3月23日

全力営業中

少しずつふだんの書店に戻りつつある都内です。短縮営業も今週いっぱいを目途に、というところもあるような・・・・・・

被災者の方々の苦労を思えば、なんとも暢気なと言われてしまうかもしれませんが、でも、大丈夫な地区はできるだけ早く普段の日常に戻る方が結果的には被災地にもよい効果をもたらすのだと思います。

さて、このところ知り合いの書店員さんから注文などの電話がかかってくると、「そちらは如何ですか?」という会話が時候の挨拶のように使われます。お互い電話で話ができるくらいなので無事ではあるのですが、やはり西の方の書店さんから見るとあたしたちの東京も相当被害を受けているのではないかという印象があるみたいです。(←「西の方」って関西などのつもりです。)

ファクスでも、一言コメントを書いてくださる書店員さんがたくさんいます。ありがたいことですし、嬉しいメッセージです。こちらはほとんど被害もなかったので、あまり心配されるとかえってくすぐった気持ちがしてしまいます(汗)。「おけがはありませんか?」という一言もありました。「はい、このとおり、ピンピンしてます」と、この場を借りてお返事いたします(笑)。

そんな書店員さんからのコメントの一つに「全力営業中」という一言がありました。東京郊外の、ある書店員さんからのメッセージです。

東京近郊の書店は、23区内、主要ターミナルの書店を除くと、ほとんどの書店が輪番停電に引っかかっています。多くの書店は何らかのショッピングモールなどに入っていますが、そこが停電のために休業、早じまいしてしまうと書店も一緒に閉店です。輪番停電も日によってあったり、なかったりするので、そのたびに振り回されて書店員さんも大変そうです。それでも、全力で営業中とはけなげです。(「けなげ」なんて単語は死語でしょうか?)

書店だけでもなく、書店営業に出かけるこちらも、実は大変なんです。

上にも書いたように、主要ターミナルの書店は6時ごろまでの営業とはいえ、基本的にはやっています。営業中です(全力か否かはおくとして...爆)。それこそ、輪番停電って何(?)という感じです。確かに節電のために6時で閉店というのは、勤め帰りのお客さんが主となる、ターミナルの書店にとってはかなり痛いでしょうけど、それでも輪番停電にはなりません。だから、こちらも訪問することができます。

でもこれが郊外の書店ですと、その書店の地域が輪番停電に引っかかっているかどうかで訪問できるかどうかが決まります。停電が回避されることもありますが、もし停電が実施されていたら書店に行ってもやってないわけです。それこそ「全力閉店中」で、こちらも無駄足になってしまいます。

しばらくは、こんなヒヤヒヤの営業、書店回りが続きそうです。でも、元気に書店回りができるだけ幸せだと思わないと!

ちなみに、あたしは「全力」では働いていません。いつだってそうです。いつもテキトーにやってます。昔から「全力で」とか、「必死になって」とか、「一所懸命に」ってことが好きではなかったし、そういう意気込みを持たずに生きてきたので、いまさら全力なんて出せません(汗)。

もちろん、「肩の力を抜いて」なんて、格好つけているわけではありませんので!

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