2011年3月 8日

ならでこそ

アフリカが大変です。

毎日のようにニュースで流れています。

あたしたち外国人が、また安心してピラミッド観光に行けるのはいつの日なのでしょうか?

エジプトに限らず、そんなアフリカ情勢ですが、とある書店の方と話していて、この見通しが立たないアフリカの現状を俯瞰できるようなフェアはできないものか、という話題になりました。

思い当たるような本がないのですが、それって日本人のアフリカに対する興味がやはり低いからなのでしょうか?

ただ、雑誌などならわかりますが、書籍の場合、いまアフリカが揺れているからといって、すぐに関連書を出版できるようなところは少ないのではないでしょうか? それにそんな風にして出したところで雑誌と同じようにその時だけ読まれて、あとは見向きもされない、そんな一過性のものになってしまいそうです。

テレビの速報性に対して新聞はじっくり腰を落ち着け問題の本質を深く掘り下げて、という利点があると言われます。雑誌と書籍にもそういった性格の違い、ニーズの違いがあるのではないでしょうか? もう少しアフリカ情勢が落ち着いてきたころに、冷静に分析された書籍が出てくるのかもしれません。

で、日本人の著作は読みやすく、手に取りやすいものになると思いますが、あたしの勤務先はそういったものはあまり出していません。むしろフランスものが得意です。

フランスとアフリカ? と疑問に思う方は多いかもしれませんが、実は因縁浅からぬ仲です。今でこそアフリカの国々は独立した国家ですが、それ以前の植民地時代、宗主国はフランスだったというところが意外と多いのです。ですから、部族語との言葉はあるけれど国家の公用語にはフランス語が使われているという国も数多くあります。

そんなフランスならではのアフリカ研究書、そんな専門書でなくても構わないのですが、フランスだからこそわかる、書けるような本、ないですかね? 日本人には見えない視点、着眼点、旧宗主国だからこそわかるアフリカ事情などなど、日本人では書けないところがたくさんありそうです。

そういうのを翻訳して日本で出版することが、あたしの勤務先ならでこその出版活動だと思うのですが・・・・・・

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