2011年1月27日

過去と未来

いまをときめくAKB48のドキュメンタリー映画「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?」が公開されたみたいで、芸能ニュースなどでも映像が流れたり、メンバーのインタビューが紹介されたりと盛り上がっているみたいです。

10年後ですか......

とりあえず、今のあたしが10年後を考えるのではなく、AKB48の女の子たちと同じくらいの時に何を考えていたかを思い返してみたいと思います。AKB48の年頃って、だいたい18歳くらいから20歳くらいでしょうか? もう少し若い子もいるんですか? テレビに出ているような中心メンバーで言えば、だいたいこのくらいだと思うのですが、違いますでしょうか?

一般的な人ですと、高校を卒業して就職しているか、あるいは大学生活を送っている年代ですね。あたしは大学生でした。中国思想を学んでいました。その当時のあたしが自分の十年後をどう考えていたかと言いますと、記憶が定かとは言えませんが、たぶん研究者になっていると思っていました。大学を卒業したら、そのまま大学院に進学して、いずれは大学で教鞭を執りつつ、中国思想の研究者になる、そう思っていました。

その後あたしの人生がどうなったのかと言えば、大学院進学までは予定通りでしたが、そこから先が当時思い描いていた人生設計とはずいぶんと異なってしまいました。あたしの母校には当時、修士までしかなかったので、別の大学院の博士に行くべきか、それとも就職するか、という選択肢があったわけですが、あたしが大学院に入ってまもなく父親が脳梗塞で休職を余儀なくされました。休職を規定の期間ぎりぎりまで使った上で退職となり、家族の生活のためにあたしは就職しなければならなくなりました。博士課程への進学という道は閉ざされてしまいました。

もちろん、あたしがその後も研究者としてやっていけるほどの才能を持っていたかどうかはわかりません。もしかすると、神様があたしの能力の限界を慮って、自然と進学を断念し就職するように計らってくれたのかも知れません。それにしては、父の在宅介護はその後5年以上続きましたから、「神様、いい加減にしてよ」と言いたくもなりますけど。

いずれにせよ、なるようになるさ、なるようにしかならないよね、という生き方でずっと来てしまったので、そういう意味では、予想どおりと言えば予想どおりの十年後であり、人生であると言えます。

ちなみに、これとは逆に、ネットのコラムなどでよくありがちな、「戻れるなら何歳のころの自分?」という点については、取り立てて戻りたい歳というのはありません。だって、あたしの学生時代、小学校のころからずーっといじめられっ子、嫌われっ子だったので、再びあんな時代に、あんな境遇に戻りたいとは思いません。やっとイヤな連中の顔を見ないですむようになれたのに、なんでまた顔を合わせなければならないのよ、と思います。

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