2011年1月 4日

願いは叶う?

年末年始の高速道路の大渋滞、新幹線の混雑、羽田や成田の人出、そんなニュースを眺めていると、いつも憂鬱な気分になります。毎年、年末年始とお盆休み、そしてゴールデンウィークの交通ニュースは見ているだけで憂鬱になります。

あんな大渋滞、大混雑、見ていて楽しくなる人なんていないと思いますが、あたしの場合、子供の頃から乗り物酔いがひどくて、ああいうニュース、特に車の渋滞のニュースを見ると、自分が乗っている気分になって、気持ち悪くなる感じです。

ですので、子供の頃から遠足は嫌いでした。学校の遠足って、たいていはバスで行くじゃないですか。修学旅行もそうです。どれもこれも憂鬱な行事の筆頭でした。中学の時は、全行程がバス移動だったので、修学旅行を欠席しました。それくらい乗り物酔いがひどかったのです。

社会人になって少しはよくなりました。それに自分が免許を取ったので、車にも慣れたところがあります。それでも、自分でクルマを運転していて気持ち悪くなることがたまにあります。もし運転していなかったら、こりゃ吐いてるな、と思えるようなときがあります。ですから、基本的に乗り物酔い、特に車酔いは治ったとは言えません。

ですので、こういうシーズンに混んでいるのを承知で出かけようという気が起きません。起きないから、当然出かけません。

でも、この手のニュースでインタビューに答えている人、別に行きたくて行っているわけでも無さそうです。帰省だから、家族が楽しみにしているから、といった仕方なく、やむを得ず、といった理由の人がほとんどのようです。

疲れ切った顔をして新幹線から東京駅に降り立った、あるいは海老名SAでトイレ休憩に立ち寄った、はたまた羽田空港の到着ゲートを出てきた親の顔を見ていますと、「お疲れ様です」と心から声をかけたくなります。

そして、「あたしには、行かなければならない田舎が無くてよかった」と衷心より思います。あんな思い絶対にしたくない、と昔から思っていたからなのでしょう、正月やお盆に帰らなければならないような立場に置かれたことがありません。つまり、そういう田舎を持った人と結婚せずに済んでいる、ということです。

ちなみに、先年結婚したあたしの妹は、旦那が静岡なのですが、やはりこの正月も帰省しましたし、お盆にも帰っています。孫の顔をあちらのご両親に見せなければなりませんから、当然と言えば当然なのでしょうが、乗り物酔いをしやすく、渋滞が大嫌いなあたしには、「とても結婚なんかできない」と思わせるに十分です。

もちろん、正月に初詣に行こうと誘ってくるような友人もいませんから、初詣の混雑とも無縁です。ちなみに、あたし、生まれてこの方、初詣って、数十年前に家族で明治神宮に行ったことがあるだけで、後にも先にも、少なくともあたしの記憶の中ではその一度だけしかありません。

そして、つくづく思うのです。

混雑が嫌い、あんな思いはしたくないと、強く願っていると、それは叶うものだと。

帰省しなければならないような立場に立たされることもなく、初詣などにも誘われることもなく、そういうしがらみとは無縁で生きられるような立ち位置が得られたわけです。思いはいつか通じるものですね。


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