2011年1月 3日

感謝の心?

正月休みも、あと二日。

いや、昨日から働いているよ、というサービス業従事者の方々も多いのだろうと思いますが、とりあえずあたしの勤務先は5日からなので、あと二日です。

そう言えば、知り合いの書店員さんは31日まで仕事で、1日と2日が休みで、3日から仕事だと言ってました。「休み中、お客として来てもいいよ!」と暮れに伺ったときに言われましたが、引きこもりのあたしとしては、30日に外出したのが精一杯の行動です(汗)。

ところで、こうしてパソコンの前に座り、知り合いの人のサイト(ブログ)を眺めていますと、年末年始の挨拶で感謝を口にしている人が多いですね。「今年一年お世話になりました」とか「今年もよろしくお願いします」といった定型句だけではなく、それぞれの方がそれぞれの言葉で、自分を取り巻く人々にありったけの思いをこめて感謝をしていらっしゃいます。

振り返ってみると、あたしって、そういう感謝の心、感謝の気持ちが人一倍欠けているような気がします。いや、気がするのではなく、間違いなく欠けています。はっきりとした自覚があります。

小学生の頃ですが、母親に叱られたときに、どういう理由で叱られたのかは覚えていませんが、「世の中はお前一人で回っているんじゃないんだ、いろいろな人がいて助けてくれるから生きていけるんだ」といったような内容で叱られた記憶があります。その時あたしは「だったら、あたしだって周りの人を助けているはず。そんなことでいちいち感謝したりされたりしていたら面倒臭くてやってられない」と心の中で強く思ったものです。

その時以来ずーっと、ごくごく一般的に「人間は一人では生きていけない」的な言動には反発を覚え、「そんなことどうでもいいじゃん」と思うようになりました。もちろん、あたしがしてもらった個々の行為については感謝してますが、それはその時々のことであり、一年の最後や最初に改めて感謝なんかしません。

そうそう、人に何かしてもらった時、日本人なら次にその人に逢ったときに「先日はありがとうございました」と言うのが普通ですが、中国人の場合、それを言うと「また是非お願いします」と催促していると受け取られるので、そういった感謝の言葉は口にしない、と聞いたことがあります。もちろん、何かをしてもらった直後には中国人だって感謝の言葉を口にしますし、中国人の場合、ずーっとその行為に感謝の心を持っていて、何年か経ってからお返しをしてくれることもあります。国民性の違いでしょう。

あっ、断わっておきますが、あたしは中国人ではありませんよ。

ではでは閑話休題。

ということで、あたしのこのダイアリー、この年末年始、取り立てて感謝の言葉を書き記していないなあ、と改めて気づきました。

冷たい奴、薄情な奴と思われても結構です。それがあたしですから致し方ありません。年賀状もほとんど出しておりません。たぶん、明後日出社すると、出版社の人、書店の人などから何通か年賀状が来ていると思いますが、たぶん、恐らく、ほぼ間違いなく返事は書かないでしょう。だいたい、入社以来、こちらから年賀状なんて書いていませんから。

基本的に仕事で知り合った人というのは、あくまで仕事上のつきあいでしかなく、友達でも何でもない、単なる顔見知りとしか思っていないところがあるのです、あたしには。だから儀礼的に時候の挨拶だけ交わしても意味がないと考えてしまうのです。

こちらから年賀状を出さなければ、そのうち向こうからも来なくなる。それが楽だと思っちゃいます。別にあたしは虚礼廃止論者ではありません。単に「できるだけ他人と繋がっていたくない」と思うだけです。

朝日新聞の連載「孤族の国」は、そういう意味で、あたしには興味深い記事です。

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