2011年1月 1日

歴史に学びすぎ?

年末年始のテレビは特番ばかりです。面白い番組も多摩にありますが、ほとんどはつまらない、似たり寄ったりの番組ばかりです。まあ、正月だから、それでよいのでしょうか?

ただ、今回ふと気づいたのは、歴史クイズ番組的なものが多いなあということです。確かに、ここ数年「歴女」なる言葉も生まれ、書籍でも歴史物が増えていますし、大河ドラマも手伝って、歴史ブームと言える状況なのかも知れません。

いや、日本人は昔から歴史や考古学が大好きなんだよね、という意見も聞こえてきますが、それを差し引いても、この数年は「歴史ブーム」という気がします。ドラマでも歴史ドラマが増えたような気がするのは、現代劇では描けない、描ききれないことを扱おうとしているからでしょうか? しかし、歴史ドラマは特番などで作られても、通常の時代劇は衰退しているみたいですね(涙)。

で、あたしも歴史が好きですから、こういった歴史ドラマとか歴史情報番組などを見ることがあります。後者の場合、多くは「歴史の裏側」とか「いま明かされる」といった、さも通説では知られていなかった歴史の真実だとかトレビア、マニアックなネタを紹介しているかのような趣向ですけど、見てみるとガッカリすることもしばしばあります。

あたしも歴史好きです。小中学生の頃から新人物往来社の「歴史読本」を愛読していた人間です。こういった通説とは異なる裏面史などもそういう本で既に知っていたりします。ですから、全部が全部とは言いませんけど、半分以上の話題は知っていることだったりするのです。たぶん、昨今の歴史マニア、「歴女」の方々なら、自分の得意とする分野・時代については、こんな番組よりもは遙かに深く詳しく知っているのではないでしょうか?

個人的には、こういう番組で紹介されている話というのは、あくまで「こういう可能性もある」といったレベルで、それも学界が認めているわけではなく、一部の学者が主張しているのみだったりします。正月のバラエティとして気軽に見るぶんにはよいでしょうけど、これが歴史の真実、史実だと思われてしまうと困るなあ、そんな気がしています。中には、学界では誰も支持しないトンデモ説だったりすることもあるわけで......

それにしても、こういう歴史物、正月だからでしょうか、日本史が多いのですけど、今年2011年は辛亥革命100年です。ということは、お隣の台湾は中華民国100年になるわけです。もう少し中国史、特に孫文に関する番組があってもよいのではないかと思ったのですが、管見の及ぶ限り皆無ですよね。それとも、辛亥革命のあった10月頃に向けて鋭意取材中なのでしょうか?



しかし、もし今年孫文がブームになるなら、宮崎滔天、山田純三郎、梅屋庄吉といった孫文を助けた人たちも少しはブームになるのでしょうか? そうなると、近衛文麿、犬飼木堂、頭山満といったあたりも甦りますかね?


読んだ感想を書く