2010年12月31日

今年の3冊

新聞や雑誌などでもやっている「今年の3冊」企画。あたしも、今年読んだ本から、自分なりに選んでみたいと思います。

第3位 宋家王朝(上)宋家王朝(下)

単行本は今年出た本ではないですが、この岩波現代文庫版は今年出たということで。2011年は辛亥革命100年。現代中国、特に大陸の中華人民共和国を知るにはまずは毛沢東なんですけど、もう少し広い視野で、長いスパンで考える場合には孫文以来の歴史を振り返らないとなりません。でも、本書を読むと、そんな英雄的革命ロマンとはおよそ正反対の群像劇が見られます。

第2位 春狂い

宮木あや子さんの作品、大好きです。この本が出た当時、巷では『告白』が話題になっていましたね。壮絶なイジメと衝撃のラストといった謳い文句で、松たか子主演の映画も公開され、かなりの注目だった記憶があります。『告白』は読んでいないのですが、あたしに言わせればこの『春狂い』の主人公が負ったイジメや人生の方がはるかに壮絶だったろうと思います。それにしても切ない。

第1位 日本語の哲学へ

くだらない推理小説を読むくらいなら、この本を読む方がよほどワクワク、ドキドキさせてくれます。また日本語論もこの数年盛り上がっていますが、こういう視点から日本語を捉え直してみるのも面白いでしょう。とにかく、久々に本を読みながらドキドキ感を味わった一冊です。

その他、読んだ本の簡単な感想はこちらです。

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