2010年12月26日

その男、大石内蔵助

昨夜はテレビ朝日系のスペシャル・ドラマ「忠臣蔵~その男、大石内蔵助」を堪能いたしました。

堪能したと書きながら、「感想はどうなの?」と聞かれると、ちょっと辛口になりそうです。

まず、二時間ちょっとのドラマですけど、やはり短すぎて話がどんどん進んで行ってしまいます。その割にエピソードをいろいろと盛り込もうとしているので、一つ一つのエピソードが余韻とか間を味わう暇もなく登場しては消えて行ってしまう感がありました。もう少し役者さんたちの「ためた」演技を見たかったと思います。

そういうエピソードのあっさり感は、内蔵助が妻・りくを離縁する場面で、芸者を身請けするからというのは敵の間者を欺く方便だと、りくもわかって離縁に応じるのですが、実際に芸者の石田ゆり子がやってくるところまでは描かれず、夫婦の別れの重さも描ききれずじまいでした。いま一歩の切なさを追求したいところです。

しかし、なんと言っても一番「重さ」が足りなかったのは主演の田村正和ではないでしょうか? あの口跡は内蔵助と言うにはちょっと、という気がします。そもそも田村正和って、こういう組織の人間の役って似合わないのではないでしょうか? 本来が時代劇役者ですから所作とかに問題はないのですが......

それでも、あたしはこのドラマを見ながら幾度となく涙を流してしまいました。やはり、日本人なんですね。

ところで、ドラマや映画では最後の切腹のシーン、他の浪士たちが切腹の場に向かい、最後に内蔵助が立ち上がって切腹に向かうように描かれることが多いですが、昔見た江戸時代の瓦版では内蔵助が最初に切腹しようとしている場が描かれていました。果たして、切腹の順番は本当のところどうだったのでしょうか?

でも、檀れいはきれいでした。美しすぎます。日本髪もよく似合ってましたね。そもそもが映画「武士の一分」で注目されただけに、日本髪姿もかわいさと色気、美しさがよーく出ていたと思います。

あと、昨夜は市川由衣ちゃん主演の「桂ちづる診察日録」も最終回でした。市川由衣ちゃんも凛々しく、そしてカワイかったです。

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