2010年12月 9日

初の同窓会

同窓会に行きました。

何年ぶりでしょう。

と言うよりも、生まれて初めての同窓会ではないでしょうか? 今まで一度も出たこともなければ、そもそも呼ばれたことすらありません。この歳になって初めての同窓会です。

別に行かないと心に決めていたわけではなく、いま書いたように呼ばれなかったから出る機会がなかっただけです。もし呼ばれたことがあれば......

やはり、行かなかっただろうなあ、という気がしますが、今回はどういう風の吹き回しか参加したのです。

ところが会場についても、知っている顔が一人もいません。これだけの年月が経過すれば、誰だって容姿が相当に変化してしまうものだから仕方ないのかもしれませんが、それにしても面影すら覚えている人がいません。

やはり、数年に一度は同窓会に顔を出しておくべきだったのでしょうか? なぜなら、あたし以外の連中は、それこそ普段から顔を合わせているかのように仲良く話をしているのです。あっちで数人、こっちで数人と集まって愉しげに話をしています。あたしだけが蚊帳の外、ウェルカム・ドリンクを手にどの輪の中にも入れずに立ちすくんでいるのです。

突然、肩をたたかれ、久しぶり、と声をかけられました。もう既にかなり飲んでいる風の、肩を組んだ二人組のオッサンです。「お前、変わってねえなあ」と声をかけてくる二人はあたしのことを覚えているというか、知っているようです。

「ああ」と適当に返すものの、あたしはその二人に見覚えがありません。「誰?」と聞くと、同級生に名前を聞き返すなんて失礼なヤツだと言わんばかりの顔をされました。でも、名前を聞いてもあたしは思い当たる節がありません。かつてのクラス名簿を「あ」から順に思い出しても全く心当たりがありません。いや、そもそもクラスメイトの名前を一人として挙げることができません。

ここまで忘れ去っていたのか、だったらなんで来てみようなんて思ったのだろう、とかなり後悔しているうちにも、初めて同窓会に参加したあたしの周りにはクラスメイトとおぼしき連中が集まって来て、次々に話しかけてきます。「俺だよ、某某だよ」と言われても、誰一人思い出せません。

あたしはだんだんパニックになってきました。

そもそも、これは何の同窓会だったのか? 小学校? 中学? 高校? それとも大学? 訳がわからなくなりました。音声だけ勝手に耳に入ってくる人名を、必死に自分の頭の中のメモリーと照合しますが、いつの時代のクラス名簿にもヒットしません。いや、そもそもあたしの頭の中には学生時代のクラス名簿など残っていないかのようです。

いま、あたしはどこにいるのだろう。果たして本当にあたしはこの同窓会に参加する資格があるのだろうか、ここにいる彼らと同級生だったのだろうか。

何もかもわからなくなってしまったところで目が覚めました。

どうして、こんな夢を見たのでしょう? 学生時代を懐かしいと思い出すような出来事が昨日あったとは思えません。原因不明で見た夢です。

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