2010年12月22日

MEGA、閉店か......

北海道は旭川にある本屋さん、冨貴堂MEGA店さんが来年1月末で閉店だそうで......

コーチャンフォーがでっかく出店したことの影響もあるのでしょうか? コーチャンフォーが旭川喉のあたりに出店したのか知りませんが、冨貴堂が閉店とは、旭川も寂しくなりますね。

あたしは3年ほど前まで北海道地区を担当していまして、冨貴堂さんにも何度かお邪魔しています。地元の人に愛されている書店という感じで、すぐそばの三省堂とはまたガラッと異なる雰囲気で、たぶんいい具合に差別化も出来ていたと思うのですが残念です。

考えてみますと、冨貴堂に限らず、否、本屋に限らず、旭川は厳しそうです。

一応は北海道では第二の都市と言うことになっていますが、札幌との差は歴然。札幌からあたしなどが気軽に営業に足を伸ばせるということは、逆に言えば旭川の人にとって札幌は気軽に買い物に行ける街であり距離であるということでもあります。しばしば札幌に食われてる、という話を聞きました。

えっ、でも旭川といえば全国ナンバーワンの動物園だってあるじゃない。観光客も多いんじゃないの、というご意見もあるでしょう。

でも、これも地元の人に聞いた話では、動物園は旭川の郊外にあって、旭川空港に降り立った人も札幌からバスで来た人も、ほとんどが動物園だけを見て帰ってしまう、と嘆いていました。中には旭川の市街でラーメンを食べる、なんてツアーもあるのかもしれませんが、ほとんどのツアーは旭川の市街には立ち寄らないようです。

地元の人間も買い物なら札幌へと流れてしまい、観光客もあまり来ないでは、旭川もキツイでしょう。確かに冨貴堂があった旭川駅前一番の目抜き通り、繁華街も、ちょっと寂しい感じはありましたね。出張でいろいろな土地に行きますから、もっともっと寂しい街や都市はまだまだいくらでもありますが、やはり賑わっているかと聞かれたら、「むむっ?」という感じでしたから。

もちろん、こういった地方都市は、今回のコーチャンフォーの出店でもそうですが、駅前のごみごみした、車も入りづらいところは避け、郊外の国道沿いなどに大きな駐車場を完備して(もちろん無料)、客を呼び込もうという計算です。コーチャンフォーはそれで成功している書店ですが、郊外のショッピングモールなども同じ発想ですね。

かつての繁華街、駅前商店街がシャッター商店街になっていると、もう数年前から言われている現象です。でも、旭川を何度か訪れたことがある人間として感じたのは、日本の縮図を見ているという印象です。

旭川が寂れて札幌が一人勝ちしている北海道を見ていると、まるっきり東京一人勝ちの日本を見ているようです。在来特急が発達して安い往復切符が発売されてますます札幌と旭川の間が近くなるというのも、新幹線の開通ですべてが東京に吸われてしまう地方都市を見ているようです。

もちろん東京だって景気がよいわけではないように、札幌だって決して景気がよいということはないと思います。それでも地方都市から見れば、旭川から見れば、はるかに賑わっていて景気もよいですから、やはり縮図と言えるのではないでしょうか?

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