2010年12月12日

パソコンしない10代

今朝の朝日新聞の社会面に大きく載っていました。

10代、パソコン離れ...ネットは携帯で 東大教授ら調査

それにしても、たまたま最近こういう調査結果が出たからなのでしょうけど、「朝日新聞、なにをいまさら」という感があります。だって、最近の若者、学生がパソコンを使わないって、もう10年近く前から大学の先生方の間では言われてましたから。

そのもう少し前の年代ですと、Windows95ブームなどで、サラリーマンから子供まで、猫も杓子もこれからはパソコンが使えなくちゃ、という流れになり、ボーナスでわが家もとうとうパソコンを買ったぞ、でも、買ったはいいけど、さて、どうしよう、という家庭も多かったはず。

それでも、その頃の大学生は入学祝いにパソコンを買ってもらった、という人も多買ったのではないかと思います。記憶が曖昧ですが、たぶん、そのころはまだケータイの機能も大したことなく、おサイフケータイとかってできなかったと思います。

当時の学生がワードやエクセルを使いこなしていたわけではありませんが、当時のパソコンにはほぼ必ずといってよいほどワードとエクセルが入っていましたら、そこそこ使えていたのではないでしょうか? そして社会は徐々に「社会人になるのなら、ワードとエクセルは使えて当然、できればアクセスやパワポも」という流れになっていったと思います。

確か、この頃からでしょうか、就職のためのエントリーシートはウェブから取得してウェブで送信するようになってきたのは。企業としては、それくらいのPCスキルがないと話にならないというわけで、パソコンでエントリーシートを提出できるという「ふるい」がまず出来てきたようです。

ところが、その後の不景気もあり、大学の先生方と話をしていると、最近の学生はパソコンを持っていない、全部ケータイで済ませてる、という話を聞くようになりました。もちろん、その背景にはケータイの高機能化ということもあるでしょう。ましてや現在はケータイとPCの合いの子のようなスマートフォンが流行し始めていますから。iPadやガラパゴスでワードやエクセルっぽいことが出来るなら、もうパソコンなんて買わないでしょうね。

朝日の記事でちょっと面白いなあと感じたのは「単純にネット利用の増加がテレビの視聴時間を奪ったとは言えない」という指摘。ネット利用というのがパソコンであるならば、パソコンは家にあることが多いでしょうから、家にいればテレビも見るという流れになるのでしょう。

またケータイも飽和状態の中、「電子書籍の端末が安くなれば、若い世代の利用が伸びる可能性がある」という指摘も出版業界にいる身としては気になるところです。

最後に載っていた「パソコンは立ち上がりが遅い」っていう不満は、もう数十年来の宿痾ですね(笑)。

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