2010年11月30日

百の階梯、千の来歴

今日は代休を取りました。いや、正確に言えば、あたしの気持ち的には「とれました」です。

10月、11月と会合やら出張やらが続き、その合間にも社内の会議があり、土日出勤の代休を取ろうにも取れない状態が続いていました。いくらなんでも10月の出張を年明けまで持ち越すわけにもいくまい、となんとか年内で消化しようと思いつつも、どうしてこう毎日毎日何かしら予定が入っているのかしら、という日々でした。

ところが、昨日になって、今日入っていた予定が他の人の都合により延期になり、今日、晴れて休みが取れるようになったので、急遽代休にしたわけです。

で、折角の休みなので、午前中に「鈴木清写真展 百の階梯、千の来歴」@東京国立近代美術館を見に行ってきました。

鈴木清さん、活動時期はそんなに古い時代というわけではなく、つい最近まで活動されていたわけですが、写真がモノクロのせいか(一部カラーもあります)、なんとなくノスタルジーを感じます。古き良き昭和、という陳腐な表現しか浮かばない自分のボキャブラリーの貧弱さを呪いたくなります。

ただ、見ていて思ったのは、古き良き昭和というか、戦争中の苦しいときでもその日その日を一生懸命に生きているたくましい庶民の姿、という感じも受けました。もちろん、上に書いたように鈴木清さんの活動時期はそんな古くはないのですが......

それと、ただ単に古いものを見ているというだけではなく、なんか鈴木清さんのこだわりというのでしょうか、そんなものも感じられます。それが何かと問われてもうまく言葉で表現できません。でも、展覧を通じて、なにか鈴木清さんがこだわっているものを漠然と感じる、否、体感するような気分でした。

そして、改めて、この展覧会のタイトル「百の階梯、千の来歴」という言葉をかみしめてみるのでした。

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