2010年10月27日

どうよ、ジュン吉

ようやく、ようやく、ジュンク堂書店吉祥寺店に行って来ました。

吉祥寺をご存じの方なら、昔の伊勢丹の中、と言えば、場所もすぐにおわかりでしょう。今は伊勢丹も閉店し、このたびコピス吉祥寺というテナントビルになりました。その6階と7階です。

総坪数1100坪という、中央線の新宿以西では圧倒的な巨大書店なのですが、なぜかあまり広く感じないのはあたしだけでしょうか?

蔵書量も、新宿を見たり、先週まで行ってた京阪神のジュンク堂に比べて多いのかと問われても、うーん、それなりに何でも揃っているけど、圧倒的なボリュームという気がしない、というのが偽らざる本音です。

たぶん職業病だと思いますが、もう1000坪の書店と聞いても驚かされないくらい慣れっこになってしまったということかもしれません。それがよいことなのか、悪いことなのか、それも今一つつかみきれていないのですが......(汗)

無駄なスペースがあるわけでもありません。通路がことさら広いわけでもなく、もちろん狭いわけでもありません。(構造上、若干狭いところはありますが、人がすれ違えないほど狭いわけではありません。)それなのに、なんかあまり広く感じないのです。

で、しばらくいて気づきました。

平台やフェア台がほとんどないのです。エンド台もほとんどありません。言ってみれば、完全に図書館のようなのです。「ほとんどありません」と書きましたが、他の書店と比べたら全くないと言ってもいいくらいです。

いたずらにフェア台などばかりがあって、そのぶん棚が少なくなりアイテム数が減ってしまうよりは、きちんと棚を充実させようというのがジュン吉のコンセプトなのでしょうか? ただ、一読者としても、出版社の営業としても、ジャンルごとにちょっとしたエンド台や平台くらいはあった方が、各担当の方の個性も出て、なんか面白いことを仕掛けられそうで、そういう可能性を広げられるスペースとして有効だとは思うのですが......

でも、まずはしっかり棚を並べ、その棚にしっかりと必要と思われる本を揃え、ということのようです。

さてさて、オープン当初の渋谷店、先日の人文会研修旅行で広島店、岡山店と見てきて、そして吉祥寺店ですが、オープン時の棚は、やはりジュンク堂は圧巻です。でも、偉そうに言うわけではないのですが、とりあえず本を揃えました、という棚です。

ジュンク堂って、もちろん蔵書量が豊富で何でも揃っている本屋という印象なのですが、それでも各店によって担当者の個性が出て、同じ人文でも文芸でも語学でもお店によって、それぞれ異なる顔を持っているんです。

でも、その個性的な顔が、このところオープンしたお店にはまだ見えません。そんな見えるほど営業マンとしてのキャリアも実績もあるわけではないですが、そんなあたしでもそのくらいは感じます。あと半年、一年くらいたつと、これらの店もその店としての顔を見せるようになってくるのでしょうし、見せてくれなければ、営業としてではなく本屋好きとして悲しいです。

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