2010年9月 9日

心の鎧

別な本に浮気していたので、二日ほど中断していた『だれとも打ち解けられない人』をまた読み始めました。すると、また自分のことを言われているような文言がありました。
 今、あなたが打ち解けることができないなら、あなたに利益をもたらす人であってもあなたにとって大切な人ではない。
 あなたが「くだらない」と感じることばかりを言っている人が、たぶんあなたにとって価値のある人。逆にあなたが付き合いたいと思っている人は、たぶん価値のない人である。
 不幸になる人は、たいてい付き合う人を間違えている.(P.75)
ちょっとわかりにくいところもありますが、なんとなくわかります。
 執着性格者は、お互いに距離をとる関係ならよい。「間隔をおいた付き合い」ならでききる。
 ただ、近い関係が不得意である。近くなると傷ついてしまう。(P.85)
そうそう、そういうことです。学生時代とは異なり、社会人になって、なんとなくうまく立ち回れていると感じられるのも、社会人というのは大人であり、あくまでビジネス上の付き合いだから、それなりの距離感を保って付き合っているからだと思うのです。

ビジネスですから、お互いにイヤな思いをするよりも、とりあえず表面上は仲良くしておきたいと考えるものです。その方がスムーズに仕事も運びます。だから、決して友達だとか腹を割った関係にはならないビジネス上の付き合いというのが、非常に居心地がよく、だから、あたしでもうまくポジションが取れていると思える(錯覚できる)のです。

本書では、自分を守る鎧を脱ぎ捨て、相手に弱点を見せようと書いていますが、あたしはどちらかというと悪い面、良くない面ばかりを見せていると思っています。でも、大学時代先輩から「そうやって自分のことをさらけ出しているように見えて、実は人に別な自分のイメージを植え付けようとしている」と指摘されたことがあります。もちろん、そんなつもりはないんですけど......

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