2010年8月29日

強欲な女たち

女って、なんて強欲なんだろうと思い知りました(汗)。

中古住宅を買ったわが家。それでも、既に20年住んでいるのですが、なんと屋根裏部屋があったのです。どうしていままで気づかなかったのか、不思議でなりません。

中は、埃っぽくて、それでもかつての住人は部屋としても使っていたのか、床には畳が敷いてありました。壁際には小さなタンスも置いてあって、なんとなく生活臭の痕跡が見えます。しかし、20年もそのまま放置されていた部屋ですから、とてもではないですが、使えそうにはありません。せいぜいが物置として、ふだん使わないものを収納しておくくらいでしょうか?

そんな屋根裏部屋を物色というか探検というか、チェックしていたら、隠し扉というわけではないのですが、床の畳の一部が開くようになっていて、小さな物入れになっています。開けてみますと、中には大きな重たい風呂敷包みがあります。

20年の時間の流れで、やや湿っぽくなっている風呂敷、ちょっと持ち上げるには重たすぎるので、とりあえず風呂敷をずらして中味を確認してみました。すると、中には大量の札束が入っているではないですが。一万円札です、それも聖徳太子の肖像の! で、不思議なのは、この一万円札の束ですが、大蔵省印刷局から持ち出されたものなのか、まだ裁断されていないシート状になっています。1シートに20枚くらいの一万円札が印刷されています。それが厚みにして数十センチ分、ラップのような物に巻かれ、風呂敷に包まれておいてあるのです。

ざっと見ただけで数億円。いったい、どうしてこんなものがわが家の屋根裏部屋に置いてあるのでしょう。置いてあるというよりは、仕舞ってある、否、隠してあると言った方が正確な状況です。うちの前に住んでいた人がどんな人であったかは知りません。ヤバイ金であることは一目瞭然ですが、20年近く、取りにも来なければ何の音沙汰もないわけですから、先住民も忘れているのかもしれません。

それにしても、裁断もしていないお札のシートというのが解せません。

あたしは、これは犯罪に絡むものかもしれないので、警察に通報しようと主張しましたが、母と妹は、シートを一枚一枚の一万円札にカッターできれいに切って使おう、聖徳太子の一万円札だと使いにくいから、いったん銀行に預金してから使おう、と言い出しました。

あたしは、素人がカッターなんかで切ったって、絶対にうまく切れなくて、自動販売機とか銀行のATMではじかれるからやめた方がいい、ちゃんと警察に届けようと言ったのですが、母と妹はきれいに切れば大丈夫、絶対にばれないよ、一編に預金したらマズイから、毎月少しずつ銀行に入れに行こうと言い出す始末です。

女ってなんて強欲なんだろう、大金の前には犯罪も厭わず、道徳心もうっちゃって、いけしゃあしゃあとしています。同じ家族として恥ずかしくなりました。

結局、その札束(札シート)の山から一枚を取り出して、カッターで切って、三人で分けました。銀行のATMで問題なく取り扱いできるのでしょうか? そもそも現在、ATMなどは聖徳太子のお札に対応しているのでしょうか? そんな不安を抱えながら銀行へ向かうところで目が覚めました。

はい、夢でした。いやにリアルな夢でした。あたしって、そんなにお金に飢えているのでしょうか? 毎度のことですが、自分で自分が嫌になります。

ちなみに、その前日は、風呂場の窓に大きな大きなスズメバチの巣ができている夢を見ました。毎日入っている風呂なのに何故気づかなかったのか、いや前の日までこんな巣はなかった。ということは一日でスズメバチはこんな大きな巣を作ってしまったのか? 頭の中をそんな考えがめぐっているうちにも、スズメバチはブンブンと飛び回っています。

ふと、我に返ると、あたしは風呂に入ろうとしていたので真っ裸です。この状態でスズメバチに襲われたら全身刺され放題、致命的なことになりかねません。そーっと、そーっと後ろ足で風呂場を出て、いま脱いだ服を着直して、さあ、どうしようと思ったところで、やはり夢から覚めたのです。

ちなみに、スズメバチは、十年くらい前のことですが、玄関のひさしのところに巣を作られ、市役所に相談して、専門家に駆除してもらったことがあります。多少の違いはあるとはいえ、現実にあったことを十数年ぶりに夢で見るなんて......

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