2010年8月17日

犬部

寝苦しい夜でしたね。先週、そうそう7日だったか8日くらいから一週間くらい、東京は比較的過ごしやすい気温だったので、暑さのぶり返しはキツイです。暑さに慣れてきた体とはいえ、かなりこたえます。昼間はともかく、夜に涼しくならないのは勘弁して欲しいです。



そんな暑さの中、『犬部!』読了。(頭の中に流れるのは当然、この曲(↑)です!)

十和田市にある北里大学の2年次以上が学ぶキャンパスにある、動物保護活動をしているサークルのノンフィクションです。

装丁などから、犬好きなら楽しく読める本かと思いきや、捨てられた動物の保護と世話、とても理想論では解決のつかない現実、書きぶりこそサラッとしていますが、読者に対しても突きつけられている問題は重いものです。

ノンフィクションでありますので、わかりやすい起承転結があるわけではありません。また大学のサークルですから、学生の代替わりもあって、主人公らしき人がいるわけでもありません。あえて言えば、主人公は動物たちなのでしょうか?

内容は、保護された動物とその世話をした学生たちとのエピソードのオムニバスです。爽やかに読めるエピソードもあれば、読後が重くなるものもありました。

最後は、ちょっとした事件に端を発する、犬部の無期休部という大事件です。しかし、あたしの理解力が足りないのか、それともノンフィクションだから小説のようにわかりやすい物語になっていないからなのか、学生たちが何を悩み、どこが問題で、結局どのように解決したのか(解決しつつあるのか)というところが、今一つよくわかりませんでした。

ホントに、あたしってダメですね。物事を真剣に考えようとしない、何事にも真剣に向き合おうとしない。だから、犬部の存亡を揺るがすこの大事件にも、シンパシーを感じないと言いますか、問題意識が沸かないのです。

ただ、あたしは犬も猫も飼ったことはありませんが、ただ好きという気持ちだけでは犬を飼ってはいけないんだ、ということはよくわかりました。たとえ、動物とはいえ、一つの命を預かるというのは、それほど重いことなんだということです。

あと、ふと思ったのは、本書と一緒に『哲学者とオオカミ』を読んでみるなんてのはどうでしょうか?

読んだ感想を書く