2010年7月13日

散骨

劇作家のつかこうへいさんがお亡くなりになりました。

あたしの勤務先からも本を何冊か出しておりまして、あたしは面識などないのですが、今年はどうしてこう関係者がよくお亡くなりになるのだろうかと、不思議な気持ちです。やはり、あたしが不幸を背負っているのかしら?

つかこうへいさんの訃報に関しては、心よりご冥福をお祈りしますが、そのニュースを聞いていて気になったことがひとつ。

つかこうへいさん、遺言で(←あの遺言は法的に認められた、効力のあるものなのでしょうか?)自分骨を対馬海峡に撒いて欲しいとおっしゃっています。いわゆる散骨ですね。

散骨という行為自体は、実際に行なう人(主に遺族か?)とそれを希望する人がこの十数年確実に増えているような気がします。あたしなど個人的には、「骨は空から撒いて欲しい」と希望したという周恩来を思い出すのですが、現在では決して珍しい行為ではないと思います。

ところで、この散骨。どこにでも撒いてよいのでしょうか? 誰かに許可を取らなくてもよいのでしょうか? 許可って簡単にとれるのでしょうか?

気になります。気になって仕方ありません。

例えば、今あたしが住んでいる自宅は中古を買ったものです。ですから、あたしたち家族が住む前に、この家に住んでいた人っていうのがいるはずです。そんな人の家族がある日突然訪ねてきて、「父が生まれ育ったこの家の庭に、死んだら骨を撒いて欲しいとの遺言なんです」と言われたとしたら、あたしはどうするでしょう?

拒否することは可能なのでしょうか? それとも先方が役所か何かの発行した許可書を持っていたら断わることは出来ないのでしょうか?

つかこうへいさんの散骨は海です。

海は広いな大きいな、の海です。

でも、もしその海域で養殖などを行なっている漁師さんがいたら、その漁師さんとしては「おいおい、ちょっと待ってくれよ」と言いたくなるのではないでしょうか?

あたし自身は、散骨に反対しているわけでもないですし、散骨を希望する人の気持ちというのもわからなくはありません。ただ、それが故人の遺志だけで勝手に行なわれる、第三者には止めようもないのだとしたら、ちょっと問題ありではないか、と思うのです。

散骨に関する許可とか申請とか、ウィキペディアでもよくわかりませんね。

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