2010年6月13日

リハビリが必要?

講談社現代新書の『超解読!はじめてのヘーゲル『精神現象学』』読了。

たまには、こういった哲学思想の本も読まないと、と思っていたので取り組みましたが、ところどころわかる部分や面白い部分はあるものの、全体としてはまるっきり歯が立たない、そんな読後感です。

中国思想をやっていると、宋学などを専門としない限り、あまりこういった観念的な哲学的な思弁というのは必要ないことが多いです。もっぱら現実主義、いまの社会を、政治をどうするか、それが中国思想、特に古代中国思想の大問題であって、理性がどうの、認識がどうの、といった話は出てこないので、こういう分野はやはり歯ごたえがありすぎました。

それでも、避けて通ってはいけない分野ですので、たまには読まないと、とは思います。これからも、まずはこういう入門的性格の本から少しずつでも取り組んでいきたいと思います。それよりも、むしろ原典(翻訳でもいいから)と格闘した方がよいのでしょうか? いずれにせよ、少しこういう本を読んで、頭のリハビリをしないとなりませんね(汗)。

それにしても、どうしてヘーゲルはこんなことばかり考えていたのでしょう? ふと思います。ヘーゲルやカントを春秋戦国時代の中国へ連れて行ったとしたら、何を思い、何を考え、どのような行動を起こすのでしょうか、と。そして、彼らの哲学大系はどんなものになったのだろうか、と。

読んだ感想を書く