2010年6月 6日

文庫本の並べ方

出版社の人間も、書店の人も、日曜日の新聞は各紙書評のページがあるので、それなりにチェックしているでしょう。でも、今日の朝日新聞の投書欄「声」をご覧になった方はどのくらいいるでしょうか?

とある読者の投書に、文庫本の並べ方についての投書がありました。曰く、会社別ではなく作家別に並べて欲しい、会社別に並べているのは整理しやすいという書店側の立場であって、読者(お客)は某某さんの作品はどんなのがあるのかな、と探しに来るのだから、違う会社の文庫であっても同じ著者のものは同じところに並べて欲しい、とのこと。

この意見、一理も二理もあります。現にそういう並べ方をしている書店もなくはないです。

確かに、会社別、文庫別の方が管理しやすいのは確かです。でも、どうなのでしょう? 書店の立場として、読者の需要もそうだから、会社別に並べている、ってことはないでしょうか? つまり、お客さんが作家名を頼りに探しに来るか、それとも文庫名を頼りに探しに来るか、ってことです。

単行本と文庫本の違いはありますが、あたしなど、中国ものをチェックすることが多いのですが、たいていの場合、著者名も覚えず、書名も当てずっぽう、ただ、某某文庫の今月の新刊だった、という手がかりだけで書店で本を探します。

こういう、あたしみたいなお客も、案外多いのではないかと思うのですが、どうでしょうか、書店員の皆さま。

ちなみに、文庫ではなく新書であれば、テーマ別に並んでいた方が嬉しいなあ、と思う気持ちもちょっとだけありますね。

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