2010年5月24日

一期一会

先週後半に参加した研修旅行。旅行団の総勢は約30名で、何人か面識のある方はいましたが、ほとんどはお初の方ばかりでした。

こういう場で、積極的に周囲の人に声をかけて名刺交換をする社交的な人もいますが、あたしはどうも引っ込み思案で、そういう行動がとれません。何人か、名刺交換をした人はいましたが、それは向こうから声をかけてきたからで、ほとんどの方とは言葉も交わさずに二日間の日程を終えてしまいました。

いや、二日間では仕方ないでしょう。短すぎます。それに30数人もいる団体では、誰が同じ旅行団の人間なのかを認識することすら至難です。少なくともあたしは、ほとんどの方に、たぶん、今日再び逢っても思い出せない、過去に一度逢っているという認識が持てない、そういう状況におります(汗)。

研修旅行なのに、それでよいのか、と注意されれば、返す言葉もありません。こういう研修旅行に限らず、業界のパーティや集まりでも同じです。名刺交換をするときは、名刺授受マシーンになっていて感情は置いてけぼりです。そもそも、そういう場で、人を覚えようという気が起きないのです。

なぜ、そういう気持ちが起きないのか?

それは、あたしがそもそも他人に興味のない人間だからです。



他人は嫌い、必ず裏切るから。



それと、どうせ、もう二度と逢うことはない人だから、親しくなっても意味がない。

そう思ってしまいます。

いや、そんなことはない、同じ業界で働いているんだから、これからだって二度、三度と逢う機会はあるでしょ、そういう意見もあります。

はい、確かに再び逢う機会があった人もいますが、あたしの経験上、やはりその場限り、その後全く逢わない人の方が遙かに多いです。逢ったとしても、数年たってから、かつて逢ったことがあるなんて、なんの役にも立たないくらいの歳月が流れている場合がほとんどですし、それすら稀です。

だから、無駄だから名刺交換すらしないでもいいんじゃないか、そう思ってしまうのです。もし、また逢う機会があれば、その時にまた覚えればいいや、そう考えてしまうのです。

人との出逢いを大切にしない奴、と言われてしまえばそれまでです。現にあたしはこれまでそうやって生きてきたので、友だちなんていません、知り合いこそ、それなりにたくさんいますが......

一期一会という言葉があります。

ウィキペディアでは
あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょう
という意味だそうです。

でも、あたしにとって「一期一会」という言葉は全く逆というか、違う意味を持っています。曰く、こうしてあなたに逢うのは今だけだから、そんなに親しくなる必要もなければ、知り合う必要もないでしょう。たかが一回の出逢いを、そんなに後生大事に考える必要はないのでは、と。

だから、相手からも、「そういえば、そんな人もあの場にいたよな」と思い出されるくらいがちょうどよい、否、「えっ、そんな人のいたの?」と、半ば忘れ去られているくらいの方が気楽で、嬉しいです。

やはり、協調性や共感力、社会性・社交性が足りないのでしょうか。


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