2010年5月22日

失恋延長戦

失恋延長戦』読了。

主人公の気持ち、よーくわかりますが、相手の男の子の気持ちもわかります。こんなすれ違いというか、微妙な距離感、いわゆる「友達以上恋人未満」っていう関係、高校生くらいだとよくある話です。

そんな関係から「恋人」になりたくて一歩踏み出したら「友達未満」になってしまうかもしれない怖さ、それがあるから踏み出せないもどかしさ。これぞまさしく高校生のピュア・ラブでしょう。

男の子の方にできる後輩彼女・マユちゃんは、かなりカワイイ子として描かれています。
口を尖らしているその表情はとても可愛い。可愛いを極めた可愛いの中の可愛い。可愛いの国から可愛いを広めにきた可愛い。マスター・オブ・可愛い。レジェンド・オブ・可愛い。(P.123)
こんな表現を読んでいると、あたしは高校時代の乾さんを思い出してしまうのです。

でも、あたしの高校時代をふりかえってみますと、失恋延長戦なんてものではありません。そもそも試合が成立していない、始まっていなかった、と表現した方が正確だと思います。

だから延長戦なんてないのです。

一回くらいは、試合をすべきだったのかもしれません。たとえ、コールド・ゲームで終わろうとも。

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