2010年4月 3日

リニューアル吉祥寺

どうも、辞めておりません(^_^;)。

ふつうに、いつもどおり、働いております(汗)。

そもそも「辞めた」と書いた4月1日は、アフターファイブが春闘の団交でしたし......(爆)

さて、一昨日に、ロンロン改めアトレ吉祥寺の2階がようやくリニューアルオープンとなり、半年間のお休みを経て、ブックファースト・アトレ吉祥寺店が再開しました。

そして遅れること一日、昨日は啓文堂書店・吉祥寺店が、南口の丸井の6階に、こちらは半月のお休みを経てリニューアルオープンです。

両書店がどんな感じだったかと言うよりも、アトレと丸井のリニューアルということで、「吉祥寺が生まれ変わった」的な雰囲気、空気が吉祥寺全体に満ちていて、東京西部の集客勢力図が塗り変わることもあるかなあ、という気さえ致しました。

アトレに関して言えば、こんどは逆に一階が工事に入りましたので、完全にリニューアルオープンと呼ぶにはほど遠く、工事現場然としたところが散見されます。それにロンロン以来そうなのですが、細長いビルなのに、メインの通路が二本あるので、店も奥行きが短ければ通路もそれほど広くない状況は相変わらず。もう少し時間が経てば落ち着くのでしょうが、リニューアルオープンでお客殺到のしばらくは、通路を進むことも難儀です。

丸井の方は、なんだかんだ言っても、正直なところ「お客さんは来るのか?」という不安を多くの人が抱えていたわけですが、昨日の状況を見る限り、ひとまずは安心、といった感じです。ユザワヤと啓文堂、どちらも揃って引っ越したために、これまでユザワヤなり啓文堂なりを利用していた人には、引っ越したという情報はかなりきちんと伝わっている感があります。

で、両書店のファーストインプレッションは......

まず、ブックファースト。

こちらは、良くも悪くもブックファーストになりました。以前は看板と袋などが変わっただけで、お客さんも「弘栄堂書店」だと思っていた人、ブックファーストに変わったことに気づかなかった人が多かったみたいですが、今度ばかりは誰が見ても変わったことに気づくでしょう。

レジから離れてしまったのは売り上げ的にはマイナス要素ですが、離れたと言うほど離れてはいません。むしろ1階の工事がこれからだということ、アトレの全面リニューアルが終わっていないことの方が、よっぽどマイナス要因ではないかと思います。

さて、上に書いたようなアトレの構造上の制約から、ブックファーストも細長い売り場です。ですので、昨今の広々とした売り場、通路に慣れた方には狭苦しさを感じるかもしれませんが、かつての弘栄堂を知っている人には、むしろすっきりして広々したと思えるのではないでしょうか?

この「すっきり」というのがブックファーストの狙いでしょうし、弘栄堂を支持していた人から見ると物足りなさになるのかもしれません。しかし、吉祥寺という街には合っているのではないでしょうか? 啓文堂もリブロもなかった時代、弘栄堂は人文書など堅い本も置いている駅の本屋さんでしたが、いまや啓文堂やリブロがそういったジャンルの本を充実させているわけですから、売り場面積でかなわないブックファーストが品揃え勝負に出ても勝てるわけはなく、やはり別な戦略を考えないとならないはずです。その結果が、今回の店作りなのだと思います。

で、細長い売り場なので、アトレの通路からいきなり本屋スペースになっている部分がほとんどで、壁などはありません。アトレの通路に対して直角に棚が並んでいますが、その側面、通路に向いた側面にはその棚のジャンルが上の方に見やすく書かれています。これは非常にわかりやすいです。通路を歩きながらでも、ちょっと視線を横に移せば「あ、文春文庫はここだ」「中公文庫はこっちだ」とすぐわかります。

棚と棚の間から見える奥、壁面の棚も最上部にジャンルが表記してあり、通路からバッチリ見えます。新しい本屋の場合、どの本がどこに置いてあるのかを把握するのが店員にとってもお客さんにとっても最初の試練なのですが、その点、ブックファーストはお客さん目線では非常にわかりやすい棚作りになっていると思います。

次に啓文堂書店です。

面積が小さくなったと言いますが、かつての三つの書店がたまたま同じ場所に軒を連ねて店を出していたような配置が、ワンフロアーでコンパクトになった感じがします。ここに見ていけば、微妙に少なくなった(置けなくなった)本があるのですが、全体としては売り場面積が小さくなったという印象は受けません。

いや、面積が小さくなったのは誰の目にもはっきりわかりますが、蔵書量が減ったような感じを受けないといった方が正確かもしれません。ただ、棚前の平台が狭くなった、エンドや柱周りのミニフェア台がなくなった、などの影響は今後出てくるかもしれません。

全体的には、かつての売り場から、三位一体でようやく一つの書店になったという感じで、お客さんを案内するにしろ、店員さんも動きやすくなったのではないでしょうか? 京王観光が同じフロアの一角に場所を占めているのはわかるとして、白洋舎があるのはどうして(?)という気もしますが、まあ、底はご愛敬でしょうし、大人の事情なのでしょう。

というわけで、どちらの書店も、とりあえずは大賑わいで、客の入りも十分だと思われます。これが一月、二月たつとどうなってくるのか? また三鷹、国分寺や立川など周辺地域へどういった影響を及ぼすのか、そのあたりが気になります。昨日が啓文堂のオープンということで、両方をまとめて回ってしまえという出版社の営業マンがかなり目立ちました。あたしは、顔見知りの人に軽く挨拶をする程度で、昨日は営業らしい営業もせずに退散しましたが......

それにしても気になるのは、もと伊勢丹にジュンク堂書店が出店するという都市伝説です。乗降客数では立川が上とは言え、住みたい街ランキングでも、ふだんの街の賑わいでも、やはり吉祥寺の方が上だと思いますし、本を買うような人の数も東京西部では圧倒的な街だと思いますので、ジュンク堂に限らず条件さえ合えば出店したいところは他にもあるでしょうね。

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