2010年3月17日

パパ、ごめんね

あたしは、自宅から最寄りのJRの駅までバスを利用しています。本数はそこそこあるので、それほど不便を感じることはありませんが、中央線の終電よりも一時間ほど早く終バスが走るので、それだけが不便といえば不便です。

閑話休題。

そのバスの車内、この3年ほど毎朝見かける女の子がいます。最初に見かけたときは小学校1年生ってところでしょうか? お父さんと一緒に乗り込んできました。あたしが出社するような時間ですから、かなり早い時間のバスです。バスに乗り、中央線に揺られ、私立の小学校へ通っているのでしょうか?

その子のお父さん、あたしよりも若いのではないかと思います。小学生の子供連れなので、いかにもお父さん、客観的にはおじさん然としていましたが、たぶん、あたしと同い年か年下だと思われました。

ああ、あたしも普通に結婚して子供が生まれていれば、このくらいになっているのか、などと感慨にふけることはありませんが、初めて見かけた頃は、お父さんと一緒にバスに乗り込んできました。

バスは、電車と異なり、まだまだ二人掛けの座席があります。最初の頃は、お父さんと二人仲良くその席に腰掛けて駅まで乗っていました。

それが昨年あたりから、お父さんと一緒に座らなくなったのです。お父さんが「こっちへ来て、一緒に座ろう」と声をかけても、少し離れた席に一人で座るようになりました。

うーん、ちょっと早いけど、徐々に照れというか、大人への階段を上っているのですね。

ああ、かわいそうなお父さん、あともう数年は一緒に仲良く通勤・通学できただろうに、とうとう娘は乳離れ、否、父離れを起こしてしまったのですね。寂しそうなお父さんの表情が印象的でした。

そんな、一緒のバスに乗ってきても、席は離れて座る風景が数ヶ月続きました。そして、この数ヶ月、お父さんは乗ってこなくなりました。女の子だけです。とうとう、娘は巣立ちを迎えたわけですね。(←大袈裟?)

いや、たぶん、正確には、子供私立の学校へ通うようになり、通学に慣れるまではお父さんがわざわざ早起きして一緒について行ってくれていたのでしょう。それが通学も数年たち、娘もさすがにもう父親と一緒じゃなくても通えるようになり、晴れてお父さんのお役ご免となった、というところでしょう。

これが子供の成長というのでしょうか? あたしには全くわからない未知のゾーンです。

ちなみに、お父さんと一緒の頃からそうだったのですが、駅に着くと、同じ学校へ通うとおぼしき男の子がいて、一緒に通学しています。最初の頃は、男の子の母親が来るまで駅まで男の子を送ってきていたようですが、いまは、たいてい男の子が改札口で女の子を待っています。そして、二人仲良く電車に乗って通学しています。

うーん、小さな恋のメロディ?

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