2009年12月31日

悲しみを聴く石

『悲しみを聴く石』読了。

この手の話は、もしかすると一般的な日本人読者にはつまらないストーリーかもしれないですね。宗教的な厳しさもなければ、身近で人が死に家が破壊されるような紛争も起こっていないわけですから。表面的には、小説だったら、もっと衝撃的なことが起きたり、語られたりしないのかなと期待してしまうでしょう。

ただ、そういう作品なり著者なりの背景を理解できないまでも、それを想像しながら読むと、本書はものすごく行き詰まるストーリーなんだと感じられます。著者が自分の母国語では書けなかっただろうと語っているのもわかる気がします。

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