2009年12月31日

帰省

昨日、一昨日あたりから、朝晩のニュースでも、帰省による交通機関の混雑状況などがトップニュースとして扱われるようになってきました。ああ、年の瀬なんだなあと思います。

前にも書いたかもしれませんが、あたしには田舎というのがなく、父方、母方ともに故郷はあるにせよ、もう世代も変わっていて盆暮れに帰るようなところではありません。

考えてみますと、小学校の頃までは父方の田舎(千葉県の外房にありました)へ夏休みになると行ったものですが、そこも父の田舎(生まれた家)ではなく、本家筋に当たる疎開先でしかありません。中学以降は行かなくなりました。

なので、基本的にあたしの人生、盆暮れに故郷へ帰るという習慣がありません。毎年毎回、高速の大渋滞、ぎゅうぎゅう詰めの新幹線のニュースなどを、まさしく他人事として見ていました。ちょっとした旅行にしても、大学は休みが多いですし、あたしの勤務先は比較的有休を取りやすい会社なので、わざわざ混んだときに出かける必要はありません。あえてそういう時期を避けて行きますから、やはり渋滞・混雑とは無縁です。

そもそも、上に書いた千葉へ出かけるときの車で、子供の頃のあたしは毎回気持ち悪くなって吐いていました。小学校時代、遠足のバスで吐いたこともあります。だから車で出かけるのは基本的に嫌いなのです。幸いなのか不幸なのか、「ねえ、ドライブに行こうよ」としなだれかかって甘い声で誘ってくるような恋人にも恵まれませんでしたので、休みの日に混雑するのがわかっていながら車で出かけるような体験もせずに人生を送ってきました。

しかし、数年前に妹が結婚しまして、妹の旦那の実家は静岡なので、今年は正月明け、成人式絡みの連休に帰省すると聞いて、俄然、盆暮れの帰省が身近に感じられるようになりました。もちろん、あたしが行くわけではありませんけど、やはり身近な人間がニュースで見ているあの狂想曲の中に入るのかと思うと、ちょっぴり新鮮な気持ちになります。

で、時々、取らぬ狸の皮算用ではありませんが、思うのです。こういう人生を送ってきたので、もし万が一、結婚できたとして、相手が盆暮れには必ず実家へ帰省する人だったらどうしよう、という、本当にくだらない心配です。どんなに混雑していようが、必ず帰省すると心の底から思い込んでいて何の疑いも抱いていなかったら、あたし大変なことになるだろうなあ、と思うのです。

どうもこの心配はただの杞憂に終わりそうですが......


ちなみに、この年末年始、あたしは例年どおりどこにも出かけません。除夜の鐘を突きに行くこともなければ、初詣にも行きません。

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