2009年11月15日

予告には載ってないけど

朝日新聞が、ウェブサイトで次の書評に載る本を、毎週水曜日の昼頃に掲載していることは、出版社や書店員ならほぼ常識だと思います。

「次の朝日に載ります!」

の一言は、本がそもそも買われなくなった昨今では神通力もかつてほどではないですが、それでも格段に売り上げが伸びるきっかけとなりますので、出版社にとっても書店にとっても大事な媒体であり情報です。

こちらが気づかずにいても、水曜日の昼頃から、ある本ばかり注文が殺到する、それも書店からの電話やファクスでの注文が多くなると、「あ、もしかして次の朝日に載るのかな?」という勘が働き、改めて朝日新聞社のウェブサイトを確認すると案の定、その本が取り上げられていたりするのです。

朝日新聞の載せ方は、ほぼ実際の紙面での掲載順序に従っています。なので、最初の方に載っていると、かなり大きな扱いなんだなということが予想されます。どの場所に、どのくらいの大きさで載っているかということは、どんな評者がどんな文章でコメントしてくれているか以上に大事な要素だったりします。

と、前置きがやたら長くなりましたが、今朝は朝日には何も載っていないはずだったのですが、新聞を開いたら『フルーツ・ハンター』が掲載されているではありませんか! 評者名が入っていない記事なので編集部による評ではないでしょうか? それでもうれしいです。

この本、どんな本かタイトルからではわかりにくいでしょうか? サブタイトルは「果物をめぐる冒険とビジネス」です。グルメの胃袋を満たすため、世界中に果物を求めて飛び回る冒険譚、と書いてしまうとフィクションのようですが、しっかりした重厚なノンフィクションです。

たまたまの偶然ですが、今朝のTBS系「がっちりマンデー」は「儲かる農業」ということでいくつかの事例が紹介されていましたが、その一つに日本のリングを世界中へ売っている会社が紹介されていました。朝日の書評と、なんというシンクロなのでしょう?

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