2009年11月13日

上海人とパジャマ

このところニュースでも話題になって、何度となく流れたニュースですが、中国の上海市でパジャマでの外出禁止令が出されたそうです。

ほとんどの日本人は、このニュースを聞いて、上海の人ってパジャマで外歩いているの(?)という感想を持ったのではないでしょうか? 実際に日本のニュースでも上海での街頭インタビューの映像が流れていましたけど、お約束どおりパジャマ姿の人にインタビューしてましたよね。

あたしは上海で暮らしたこともなければ、人に自慢できるほど中国に長期滞在したこともありません。せいぜい十回になるかならないかの訪中体験がある程度です。

そういう、まさしく管見ではありますが、あえて言わせてもらうなら、パジャマで外出している人はいます。見かけました。南京路など上海一の目抜き通りでも見たことあります。あたしは冬に中国へ行くことが多いのですが、キルティングのような暖かそうなパジャマを着ている中国人を見かけています。

でも、だからと言って、上海の人が誰もがパジャマで外を歩いているわけではありません。むしろ少数です。本当に稀に見かける程度です。だからこそ目立つ、とも言えますが、日本のニュースで印象づけられるほどの数ではありません。

ただ、そういう繁華街ではなく、ごくごく生活の場に近いところ、いわゆる住宅街、ご近所と呼べそうな場所ではパジャマでうろうろしている人はそれなりに見かけました。

でも、日本人だって、ランニングシャツにステテコ姿のオッちゃんが、夏に角のタバコ屋までちょっと出てきた、なんて風景あるじゃないですか? あたしが見たところ、上海の人もそんなノリです。

例えば、家ではジャージ姿の休日を過ごしている日本のOLが、住んでるマンションの1階、あるいはせいぜい歩いて1分か2分のところにあるコンビニへ行くのにわざわざ着替えるでしょうか? これは意見が分かれるみたいですが、案外ジャージ姿のまま、化粧もせずにスッピンでコンビニくらいだったら行っちゃう、という女の子、多いのではないでしょうか?

あたしが見た、パジャマ姿の上海人も、そんな風に見えました。だからオシャレな若者ではほとんどパジャマ姿なんて見かけませんし、上海の人もTPOをわきまえていると思います。そして徐々に意識も変わっていくのだと思います。(どういう方向に変わっていくのかはわかりませんが......) でも、その割にピンクとか派手な色使いのパジャマを着ている人が多かった印象があります(汗)。

ところで、映像を見ていて思いませんか? ああいったパジャマって、西洋のものですよね。だから中国に入ってきて、それほど歴史のあるものではないですよね? ってことは、パジャマで出歩くという習慣もそれほど古いものではないはずです。もしかすると、自分たちが着ていた服に対し、パジャマとはいえ舶来のパジャマはオシャレで、「よそいきの服」という意識でもあったのではないでしょうか? あたしはちょっとそんな気がしています。

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