2009年9月 5日

野良女

野良女』読了。先日、『セレモニー黒真珠』を読んだばかりですが、本作はそれとはかなり異なる作品です。著者も今までの自分の作品とは全く違うとおっしゃっているようですが......

そもそもあたしの場合、「黒真珠」しか読んだことがない著者なので、著者の作品世界ってものをわかっておりません。なので、著者の「脅し(?)」もほとんど意味なく、ごくごく自然に読んでしまいました。

で、面白かったです。いや、この手の、オンナの本音ぶちまけ小説ってのはいくらでもありますから、その中で本書が一頭群を抜くのかと問われれば、読書量の少ないあたしとしては答えに窮します。それと、このように、複数の登場人物が出てきて、それぞれを主人公にしたストーリーを並べて一つの作品に仕立て上げるという手法(?)、最近読む小説ではよくありますが、この数年のトレンドなんでしょうか? それとも昔からある手なのでしょうか?

本書の内容については、作者ブログでご本人が書いてくれていますので触れませんが、あたし自身は「黒真珠」に繋がるものを感じます。別にストーリーが似ているとか、登場人物がそっくりとかいうのではありません。

むしろ、「やはり同じ作者だから、なんだかんだ言っても作品って似ちゃうよね」的な繋がりです。別に悪い意味ではありません。むしろ好ましいものと思ってます。どちらの作品も、ちょっぴり切ない気持ちにさせられます。(他の作品にも共通するのかしら?) そこが気に入っているところです。


まあ、それにしても、オンナって、オトコ抜きだと、こんなに下ネタ炸裂トークをしているものなのでしょうか? そして、いつも「ヤル」ことだけを考えているのでしょうか? 小説だからデフォルメされているとはいえ......。でも、オトコだって顔を合わせればオンナの話、エッチの話ばかりか?

読んだ感想を書く