2009年8月29日

ガイブンはカッコイイ?

本夕は「読んでいいとも! ガイブンの輪」の第4回。場所は立川のオリオン書房ノルテ店、トークゲストは岸本佐知子さんからのご紹介で、漫画家の榎本俊二さんでした。

今まで3回は新宿でやっていたのに、どうして今回は立川(?)などと野暮なことを聞くのはやめましょう。ガイブン好きの輪を広げるには新宿だけでは飽きたらず、豊崎社長は東奔西走、それこそどこへでも行くお覚悟なのでしょう。

それはそうと、毎回ゲストにどうしてガイブンを読むようになったのというおきまりの質問からトークは始まるのですが、今回の榎本さん、外国のものを読んでるってカッコイイと思ったから、との素直なお答え。つまりは松田聖子や田原俊彦にキャーキャー言ってザ・ベストテンなんかを見ているクラスメートに対し、お前らなんかと違って、もっと視野が広いんだぞ、ってところを見せたくて洋楽を聞くようになるのと同じことです、と話してらっしゃいました。

うん、この喩え、よーっくわかります。ちなみにあたしはアイドルも追っかけつつ洋楽も聴く両刀遣いでしたが、当時、洋楽の中にも「商業ロック」なんて言われて、日本のFMでかかるようなのは本当の洋楽やロックじゃない、なんて嘯いている連中もいましたね。

で、話は戻って、そういう動機付けに対して豊崎社長も「そう、それでいいのよ」というスタンス。とにかく動機やきっかけはどうあれ、興味を持ってくれること、読んでくれることが大事なんだというわけですね。

でも、あたし、大学時代から思うようになったんですが、たとえば電車の中とかで洋書を読んでいると、「あ、あの人、英語が出来るのね」とか、必ずしも英語の本に限りませんが、横文字の本(アルファベットということ)であれば、そういった羨望の眼差しを周囲から浴びて、「カッコイイ」ということも言えるでしょう。

でも、あたしがやっていた中国学ですと、あたしも電車の中で原書をよく読んでましたけど、「あ、あの人、中国人ね。日本で苦労して働きながら学んでいるのね」という、憐れむような視線ばかりを感じていました。間違っても「日本人が中国語の原書を読んでいる」とは思われませんでしたよ(涙)。



それはそうと、このトークイベント、毎回ゲストと豊崎社長がオススメのガイブンを紹介してくれるのが後半のメインテーマなのですが、どの書店もウェブでは事前の告知ばかりで、終わった後にイベントで紹介された本を紹介するようなことってやってませんよね?

ゲストおよび豊崎社長のコメント付で、これまで4回のイベントで紹介された本を載せているサイトってないのかしら? 豊崎社長のウェブサイトには載っているのでしょうか? 折角のリレーイベントなので、もっと継続性も大事にしたいところです。

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