2009年8月13日

知られざるタオの世界

三井記念美術館でやっている「特別展 知られざるタオの世界」を見に行ってきました。展覧会の正規名称と言いますか、図録やポスターなどには

 「道教の美術 TAOISM ART」-道教の神々と星の信仰-

と出ていますように、道教というのが大きな柱ではありますが、それと同時に、その二本に於ける受容史、特に星への信仰との関わりがもう一つ大きな柱でした。

展覧会自体は、意外に参観者も多く、でも混んでいてろくに展示が見られない、ということはなく、一つ一つの展示品を十分堪能できました。ただ、展示品に添えてある説明書きのカードが、もう少し手前というか見やすい位置にあれば、そもなければ文字を少し大きくしてくれればよかったのに、と思います。

日本に於ける受容史という意味では面白い展示ではありますが、そもそもの道家思想とは何か、どういう歴史を持っているのか、そしてそれと道教とはどうかかかわるのか、という中国に於ける歴史、変遷については、ほとんど体系的な展示はないので、道教、タオイズムというものをある程度理解していないとわかりにくいかな、という感があります。

それと当然のことながら、日本の陰陽道ともかかわってくるわけですが、そのあたりの展示も、あまりわかりやすいものではなかったかな、といううらみが残ります。というよりも、あたしがもっと勉強しないといけない、ってことでしょうか?

ただ、図録は2500円と、展覧会の規模の割には立派です。力の入った図録になってます。



こういった展覧会の会場には、他の美術館・博物館の展覧会のポスターが貼ってあったり、パンフレットが置いてあったりしますが、上野の森美術館でこの秋に「聖地チベット-ポタラ宮と天空の至宝-」が行なわれることを知りました。これが個人的には嬉しい収穫でした。

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