2009年6月19日

これぞフェアの醍醐味?

先日刊行になった『通話』ですが、海外文学に強い書店では、発売早々順調に売り上げを伸ばしているようです。ありがたいことです。

その売り上げ順調な書店というのは、実は「スペイン・ラテンアメリカ作家フェア」というフェアをやってくれていたりします。このフェア、どんなフェアかと言いますと、タイトルのとおり、『通話』の刊行に合わせて、スペインやラテンアメリカの作家の作品を集めて陳列しているフェアです。

このフェア、もちろん上にも書いたように、メインになるのは(主役を張らせていただいているのは)その『通話』なんですが、だからといって別にあたしの勤務先の出版物だけのフェアではありません。

『通話』の訳者の松本さんがチョイスしてくださった書籍に、なんと松本さんがコメントを寄せてくださいまして、それを名刺大のポップに仕立て店頭で本と一緒に飾ってもらっているのです。

ラテンやスペインの作品を、あたしの勤務先の出版物だけで網羅することなんて鼻から不可能ですし、そんな大それたことはそもそも考えていませんでした。他社の本も含めたリストを最初に作り、この機会に、久しぶりにラテン作家フェアをやりましょうよと、各営業担当者が書店に持ちかけて賛同してくださった書店さんが、それぞれ自分なりの嗅覚を働かせて、そのリストから選んで(フェアをやるのスペースも影響しますが)展示してくださっています。

あたしの勤務先のウェブサイトで、そのフェアの模様がボツボツと写真入りで紹介されております。なかなか壮観です。

で、面白いのが各店のチョイス。フェアのタイトルこそ同じなのに、お店によって並んでいる本が微妙に異なります。微妙どころか、かなりの差異が見られると言ってもいいかもしれません。こちらが用意したフェア用の書目リストは同じものです。それなのに各書店の担当の方のセンスと言いますか、興味によって、こうもフェアの中身が変わってくるなんて......

こういうフェアというのも、これはこれで面白いものではないかと改めて思います。興味ある方には、是非、各店を見て回ってもらいたいと思います。(もちろん、買ってもらいたいですが......汗)

ちなみに、ウェブサイトで写真で紹介している書店以外にも、これからフェアを始めていただけるお店も何店舗かあります。



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