2009年4月 9日

よみうり堂のコラム

読売新聞の読書サイト「本よみうり堂」に載っていた記事というかコラムです。

本屋大賞と2位に新人 周到な宣伝、異例の手段

これを読むと出版社も売るために相当な努力をしているんだなあということがわかります。たとえば「見本冊子2万5000部が、全国の書店に並んだ」なんてありますが、その費用がどれくらいかかることか......。金かけて売り出したんですね。もちろん、それを置いてくれる書店員さんの協力ってのも取り付けないとダメですけど。

さらには

発売前に「湊かなえプロジェクト」と題し、首都圏の書店員10人らと会議を重ねた。その結果で表紙やタイトルを決め、値段も通常の1800円より安い1470円に抑えた。冊子も会議から生まれたPR策だった。

なんて書いてあります。書店員を10人も集めて会議を重ねるなんて、あたしの勤務先ではとてもとても......。でも、1800円が1470円になっちゃうなんて、売れなかったら目も当てられないですし、そもそも重版のロットが全く変わって来ちゃいますよね。

この10人って、どんな人たちなんでしょう? どういう基準で選ばれた(書店員側からすれば頼まれた?)のでしょう? 少なくとも本屋大賞関係者だったら、たとえ10人というごくごく少数とは言え、今年の受賞に大きな疑惑を持たれてしまいますよね?

また「書籍では異例のテレビCMを流したりするなど、多彩な宣伝を繰り広げた」とありますが、こうした金が潤沢なのも大手・小学館だからでしょう。

小学館は文芸では後発で重鎮の作品は少ないだけに、新人でも思い切った宣伝ができる

なんてセリフは、あたしには嫌味にしか聞こえませんけど(爆)。それと「書店員やテレビを巻き込んだ出版社の販売戦略が目立つ」って書いてありますけど、こう言われてしまうと、やはりそれなりに体力のある出版社が有利ってことになりませんかね?

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