2009年3月25日

起承転結

先日の朝日新聞・文芸時評で齋藤美奈子さんが、本屋大賞の最終選考ノミネート作品群を挙げ、純文学とエンタメ系作品の違いについて述べていました。

曰く、エンタメ系は起承転結があるが純文学はそれを無視し、むしろあえてそれを壊そうとしている、と。

そういう目線で本を読んでこなかったあたしとしては、目から鱗どころか、ややチンプンカンプンなところもあったのですが、確かにこのところヒットする作品ってのは読みやすい、わかりやすい作品が多いですよね。

更に言えば、簡単に読み終われる、それは視覚的にも言えることで、改行が多くて、1ページに文字が詰まっていない、という特徴も感じられます。

とにかくケータイ小説でもいいから本を読んでくれれば、という叫びは理解しつつも、そんなのだけ読んでてもいいのか、という嘆きも理解できる中途半端な立ち位置のあたしとしては、わからなくても挑んでみよう(読んでみよう)という気持ちだけは持ち続けていたいところなんです。

ただ、実際にはカワイイ系の表紙を見るとすぐ手に取ってみたり、ベタな恋愛ものと帯で煽っているとパラパラとページをめくってみたり、と軟弱な行為に奔ってしまっていて言行不一致です。情けない。

とりあえずは、今田耕司と加藤ローサの年の差を励みに生きていこうと思います。

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