2009年3月17日

大きなお世話?

今日の朝日新聞に出ていた広告、いみじくもこんなのがページこそ異なりますが並んでいました。

 

つまりは本の読み方をレクチャーしましょう、ということですか? 今のご時世、ここまで手取り足取りしてあげないと、本も読めないのでしょうか?



確かに、本屋の店頭に林立する(?)POPや新聞書評の切り抜き、こういった誰かのオススメの言葉がないと自分では本を選べない人が増えているのは事実でしょうけど、なにか腑に落ちませんよね。

新書大賞だとか、本屋大賞だとか、なんとか賞とつくものも、それぞれに賞として理念や理想や心意気はわかります。でも一方で、そういう風に誰かのお墨付きがないと本を選べない読者の大量生産に手を貸しているのではないかという気もします。

いや、これだけ新刊がたくさん出版されていて、その中から自分の読みたい本を選ぶのは不可能だよ、何らかのとっかかりがないと......。

この意見ももちろん理解できますし、否定するつもりはありません。あたしだって、自分が全く知らない、縁のないジャンルの事柄だったら、その道の専門家に意見を聞くと思います。でも、自分なりに多少は調べておこうとか、聞いた後にもう一回考えてみるような行為は欠かせないと思います。ただ、わからないから聞きました、聞いたらその通りやってます、というのだけは避けたいと思うのですが......。

恐らく「聞いたらその通りやってます」というのは、昨今の学生を見ているとわかるのですが、いわれたとおりにやってれば失敗しないだろうという予想がまずあります。何よりも失敗して恥をかくのをおそれる世代ですからね。

それと言われたとおりにやっていれば、失敗しても自分のせいではなく言った人のせいにできる、ということもあるのでしょう。(と書きながら、自分もそんなところがなくはないなあと思います。)

テレビが茶の間に浸透し、テレビゲームやコンピュータゲームが普及している昨今、本に関心を持ってもらうには、ここまで手取り足取り、こちらから歩み寄らなければならないのでしょうか?

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