2009年3月 1日

満足できない女たち

PHP新書の『満足できない女たち アラフォーは何を求めているのか』を読みました。

著者はかなりいろいろな人にインタビューしてますが、この世代は著者が書いているように、どの時代にも時代の注目を浴びる世代だったんだなあと思います。ただ、アラフォー、アラフォーと呼ばれてはいますが、その大多数は本書に登場するような人ではなく、一昔前の価値観を濃厚に受け継いでいる人なのではないかと思いますが如何でしょう?(そういう人は、この手の本ではまず登場することも取材対象になることもないでしょうから......)

あたしとしては、週刊誌的な取り上げ方よりも、医学的に30代後半から40代を語っている部分に興味を持ちました。その前段階として著者が

女性の体の内側からの「子どもを産むなら、そろそろ真剣に考えないと産めなくなっちゃうよ」という警鐘からくる、本能的な適齢期なのだ。「出産できる年齢」というタイムリミットに向かって、砂時計の砂がさらさらと落ちていくのを実感するような、危うい適齢期である。

とか

いくら若く見えようとも、加齢による体力や容色の衰えを自覚せずにはおれない。太りやすくなったり、白髪が増えたり、シミやシワといった現実からは逃げられない。それ以上に深刻な問題であり、恐怖なのは、親が弱ってきていること。親の病気、死、介護問題などが勃発し、本当の意味で生きる上での問題や悩みが出始める。

と書いてある部分は、妙にわが身に沁みます。

体力の衰えとか、親のことは男女に限らず訪れる問題であり、自分が一人っ子であれば、それこそ男女関係なく、かなり深刻で由々しき問題です。だからといって結婚相手を、無償で働いてくれる介護士などと思っていたのでは、ますます婚期が遠ざかりますが、実際問題としては、そういう考え方をしてしまいがちです。

それと、女性なら出産のタイムリミットですが、男性にとってもその後の子育てを考えると、やはり体力的なリミットってのがありますよね。子どもが男の子だったら、休みの日のキャッチボールや追いかけっこをして公園で遊ぶなんて、50歳目前、それこそ初老のオッサンには相当キツイはずです。おてんばな女の子を持った場合も同じでしょう。

なので、この本はアラフォーと結婚をすることになった男性にも是非読んでもらいたい本でもあります。



読んだ感想を書く