2008年11月 8日

おばさん未満

ちょっと通勤の車内などで読む本が切れたので、何かないかと探していた時に見つけました。表紙は水森亜土で、著者は酒井順子、そんでもってタイトルが『おばさん未満』とは、なかなかすごいトリオではないでしょうか?

酒井さん、ほぼあたしと同年配。他社を見る目線が似ているなあと感じるところがポツポツありました。



で、あたしって実は酒井順子さんの本って、たぶん今まで読んでなかったんじゃないかと思うのですが、読んでみると、意外と毒がないのに驚きました。もっと刺激が強い本を予想していたんですが、そういう意味では拍子抜けです。

しかし、本書にもあるように、一昔前は、だいたい女性って24歳か25歳くらいで結婚して、じきに子供を産んでいたものです。少なくともあたしの子供の頃は(つまり酒井さんの子供の頃も)、そんな感じでした。

だから20代後半で世間からは「おばさん」という呼ばれ方が定着しますし、子供が保育園や幼稚園へ行くようになれば、その友達から「●●ちゃんのおばちゃん」(←こういうとき「お母さん」という言い方は、あまりしませんね)と呼ばれていたものです。

ところが、そういう幼少時代を経験してきている自分の20代後半を考えてみると、そんな感覚からはほど遠く、チャラチャラしていたとは言いませんが、結婚とか家庭などとは真逆のところに立っていました。

あたしの20代後半は、父が脳梗塞を患い、時に入院していることもありましたが、たいていはしばらくすると退院させられ、母が主として自宅で父の介護をしていました。あたしも週に2回は父を風呂に入れたり、襁褓の交換をしたこともありました。

父はあたしが29の時に亡くなりましたが、そんな暮らしが4年から5年も続いたので、とても結婚どころではありませんでした。(ちなみに、その当時つきあっている人もいなければ、いいなあと淡い思いを抱いていた対象もいませんでした!)

って、何の話をしているんでしょう。

そうそう、結局、酒井さんも書いていましたが、早くに結婚をしたか、しなかったかでつきあう友人も変わってくるわけですが、しなかった者同士、なんとなく「お前は抜け駆けするなよ!」的な縛りがあるのではないでしょうか?

で、酒井さんは本書後半で、40代になると昔の友達と新たな気持ちでつきあえるようになる、的なことを書いていますが、そんなものなのでしょうか? あた しは卒業するとほぼ一切の付き合いを絶ってしまうタイプなので、学生時代の友人でいまだに付き合いのある人っていないんですよね。

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