2008年11月10日

2008年11月号

今年は『源氏物語』千年紀ということで、『源氏物語』をテーマとした書籍の刊行ラッシュです。しかし、原文はおろか、現代語訳でも全編を読み通したことがある人はほとんどいないのではないでしょうか。

かく言う筆者も「須磨源氏」の一人で、「須磨」どころか、高校時代の教科書に載っていた「桐壺」と「若紫」をちょこっと読んだことがあるだけです。なので今回も『源氏物語』そのものには手を出さず、新書の解説本を読んでみただけですが、齢を重ね、徐々に古典の面白さがわかってきたような気がします。これなら「源氏」本文に取り組む日も近いかもしれません。

それにしても日本人ですら読み通すのは至難の大作に、よくもまあ取り組んだと思えるのがアーサー・ウェイリーです。そのウェイリーの英訳「源氏」の邦訳が、この秋、平凡社ライブラリーで刊行が始まりました。

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