李白の月
『李白の月』読了。
マンガとエッセイ(解説?)を組み合わせた肩の凝らない読み物です。
2006年4月28日
『李白の月』読了。
マンガとエッセイ(解説?)を組み合わせた肩の凝らない読み物です。
2006年4月27日
『孫文〈上〉武装蜂起』『孫文〈下〉辛亥への道』読了。
かつて単行本で刊行されていたものの改題・文庫化。基本的には孫文の一代記ではなく、中華民国誕生の直前までを描いたもので、さてこの先の展開は(?)といった期待を抱かせる結末です。
宮崎滔天をはじめ日本人との交流にもさりげなく言及しているところは、陳舜臣氏ならではだと思いますし、台湾でも大陸でも国父と慕われる孫文の、英雄ではなく、いろいろと苦労を重ねた一個人としての姿が描かれています。
しかし陳氏は歴史上それほど有名ではない人物、たとえば法規を試みて失敗し処刑されてしまった人など、にも細かく言及してくれていて、中国史好きには面白いと思いますが、中国史になじみのない人には消化しきれなくなるのではないかと、思ってしまいました。
この調子で民国成立以降へと小説が進んだら、それこそ綺羅星のごとき登場人物に囲まれた、一代スペクタクルになるのでしょうか。早くそれが読みたいものです。
2006年4月15日
『中国、核ミサイルの標的』読了。
中国軍(人民解放軍?)の不透明さというのは、例えば何がどこに配備されているのか、予算は実際にはどのくらいなのかなど、いろいろ言われています。実際
問題としてそれはその通りなんでしょうけど、本書のように中国の怖さばかりを強調するのは、どんなものなのだろうとも思います。
中国のことを勉強し、毎年のように中国へ行き、中国人の友人もいる身からすると、本書にあるように中国が武力行使をする可能性というのは極めて低い と思います。中国という国は、確かにいざとなれば武力を用いる国だと思いますが、その一方で最後の最後まで武力に訴えることを回避しようとする国でもあり ます。
日本も中国もお互いに日中友好の大切さは認識しているはずなのに、どうも解決しようというメッセージの発信が弱く、またそれに輪をかけてそのメッ セージを受信するアンテナが機能していないような昨今、本書のように対決姿勢ばかりを強調するギスギスした日中関係は果たして将来に対して(別に日中関係 に対してだけでなく)いいことなのだろうか、と思ってしまいます。2006年4月10日
『あらすじでわかる中国古典「超」入門』読了。
本当に、大雑把に中国文学(古典)の世界を概観した本です。駆け足で、どころか猛ダッシュでと言った方がふさわしいくらいです。なので、かなり端折っている部分もあれば、取り上げているものに偏りがあるかもしれません。でも、大筋は掴めるでしょう。
この本の趣旨は主な作品のあらすじを紹介することにあるようで、でも、その作品が書かれた(成立した)時代背景などに、燃すウコしつっこんだ記述があればよかったと思うのですが、そうなると<超入門>ではすまないでしょうし、そもそもこの紙幅では不可能でしょう。
それは別の本に委ねるとして、むしろこの形で近現代についてもあると便利ではないかと思いました。