謝罪を越えて
『謝罪を越えて―新しい中日関係に向けて』読了。
<新思考>で話題を呼んだ馬立誠氏の作品です。原書(親本)は数年前に出たもので、その文庫化ですから、多少内容的に古びている部分もあります。
それにしても、こういった知日派、親日派が確実に中国に存在するのに、その人たちの立場を悪くしてしまうような言動ばかりを繰り返す日本の政治家には、今更ながら呆れてしまいます。
馬氏は決して単純な親日派ではありません。むしろ中国内の愛国主義に凝り固まった人たちに向ける辛辣さと同じ程度で日本に対しても意見を述べています。これに対してきちんとそのボールを受け取って投げ返せる人材が日本にはいないのでしょうか?
<新思考>にしても、この本にしても、馬氏がこのようなボールを投げて来るには、必ず中国共産党内にそういう勢力があるからだと思うのですが、この 数年、そんなボールが投げられていることにも気づかず、ほったらかしにしていた日本なわけですから、もう中国も見限ってしまったかもしれないですね。
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