2005年8月27日

『現代漢語詞典』第5版

中国の中型国語辞典として最も定評のある『現代漢語詞典』の最新版が、発売されたようです。たぶん、中国国内では書店店頭で買えるのでしょうけど、日本国内の東方書店とか内山書店などでも、そろそろ並びだすのではないでしょうか。

それにしても、CD-ROMにはならないのですかね?

2005年8月23日

偽満州国論

『偽満州国論』読了。

満州国の通史とか裏面史のようなものを期待して読み始めましたが、むしろ本書は「近代国家論-満州国を素材として-」といった感が強いものでした。 なので、いわゆる中国史専攻の人には、なかなか歯ごたえのある一冊ではないでしょうか。満州の「州」を「洲」にしないのは何故なのか、というのはおくとし て解説で永江朗氏が言うように「近代国家や共同体について考察する試み」というのが本書の狙いなのでしょう。

吉本隆明などを引き、ほとんど満州国とは関係ない部分が紙幅の半分以上を占めていて、結局のところ満州国ってどんな国なのということが見えてこなかったのは、あたしの読解力に問題があるのでしょうか。

2005年8月12日

人名用漢字の戦後史

『人名用漢字の戦後史』読了。

著者は大修館書店で長年にわたって漢和辞典の編集を担当された方で、人名用漢字や当用漢字、常用漢字の変遷が、戦後政治の軌跡と重なるということを中心にまとめたもので、そういう視点からの「漢字モノ」はあまりないので面白く読めました。

審議会などの政府の組織の手続きなどは、門外漢にはよくわからず、著者はかなり丁寧に記述してますが、それでもよく飲み込めない部分がありました。 そんなところが、政府やお役人のダメな部分なのではないかと思います。もっと一般の人にもわかるようにしないと! ちょっとした手続き一つで、延々と本質 は無関係な議論に時間を費やして......。