2005年2月 1日

中国文明の歴史

講談社現代新書『中国文明の歴史』読了。

中国二千年(三千年?)の歴史を一冊でまとめたコンパクトな入門書です。が、著者の岡田氏は中国史専門というよりは、もう少し広く世界史という観点 から中国史を捉えているので、「ああ、なるほど、こういうダイナミズムの中の一場面なのね」と思わされることがしばしばです。そういう意味で、中国学の専 門家が書く中国史に慣れ親しんでいる人は、ちょっと違和感を感じるかもしれません。

また、細かな歴史事実については、あるいは誤認かなと思われるところもあります。中国史の時代区分も、結構学界を割るような論争もありますが、私個人としては、岡田氏の分け方は違和感なく素直に受け入れられます。

中国史を専門に学んでいない方は、この本ともう一冊、中国史専門家の書いた概説書・入門書をあわせ読むとよいかと思います。

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