上のトップ画像は北京五輪2年前ほどの北京・東単交差点だったと思います。バック画像は西安の兵馬俑博物館に展示されていた武俑です。

2005年12月11日

ネット書店、大流行?

今朝の朝日新聞にネット書店が調子いいというような記事が載っていました。ネット書店として取り上げられているのは、アマゾンやセブンアンドワイなどです。

アマゾンは確かにあたしもよく利用しますけど、こういったバーチャルな書店の売り上げとリアル書店との売り上げの比というのも、一頃よりはずいぶんと縮まっているのでしょうか? たぶん、そうなんでしょう。

記事によれば、ネット書店はどこも大きな倉庫を持ち、そこに大量の在庫を確保して、注文に対して24時間以内に配達といったサービスでしのぎを削っているようです。

本屋さんに対するお客さんの最大の不満が、本がない、注文しても届くのが遅い、というものですからネット書店はそこをうまく突いたと言えますね。(ネットなら接客態度というのも関係ないし......汗)

倉庫に在庫している本と言っても、売れ筋の本や文庫・コミックが中心なんだと思いますから、学術書や専門書などは、アマゾンでも一週間以上かかるこ とがありました(あたしの体験談)。一概に、すべて届くのが速い、とは言えませんが、少なくともリアル書店での取り寄せよりは「速い」って感じがします。

出版社 → 取次 → 書店(ネット、リアル)

という流れ自体はどちらも同じなのに、ネットの方が速いというのは、上に書いたように売れ筋の本は倉庫に大量に持っているからなのでしょう(つまり 「出版社→取次→」の部分が無くなる!)。東京ドーム並みの倉庫らしいですから、いくら超大型のリアル書店がオープンしたと言ってもかなうわけがありませ ん。

確かに欲しいと思っていた本を買うなら、広い本屋を探し回るより、ネットの方が簡単ですけど、本ってそういう風に買うだけじゃないと思います。何気 なく手にとって、ぱらぱらとめくってみて、面白そうなので買った、そういう本って多いと思いますが、ネットじゃそういうわけにはいきませんよね。(一部、 本文の立ち読みができるようになりつつありますが......)

ただ、最近の傾向として、本に限らないのですが、流行すると全員がそれになびくというのがあります。つまり「ぱらぱらとめくる=自分で判断する」と いう過程をスルーしているわけです。だから、内容を確認する必要がないのでネットで済んでしまうわけです。「●●が売れている→それを買おう」という安直 なものです。そうじゃなきゃ、音楽CDなどで何百万なんていうヒットが出るわけがないでしょう。

例えば辞書なんか、クラスメート数人で本屋に買いに来て、英語でもフランス語でも似たレベルの辞書って数種類ありますが、一人の子がある一冊を買う と、他の全員が同じのを買っていく傾向が最近は強いそうです。あたしなんか学生時代は、クラスメートとは絶対に違う辞書を買ったもんでしたけど、そういう ひねくれ者は最近は減っているようです。

で、その結果、売れまくる辞書と全く売れない辞書と見事に分かれるそうです。(たいていの本屋さんで、そういう結果が見られます。)この数年の日本の社会のように、勝ち組と負け組を明確に決め、その間に取り返しの付かないほどの差異を生みたがる、とでも言えましょうか。

ところで出版社としては、こういうネット書店の場合、書店回りもできませんし、どういう営業を皆さんしていらっしゃるのでしょう?

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