考えないヒト
前著『ケータイを持ったサル―「人間らしさ」の崩壊』に比べると、読みやすいです。前著の場合、もう少し社会学的なアプローチというか、<いま流行の>という感じの本なのかと思いきや、動物行動学に基づいて現代日本人を観察した本だったわけで、そのあたりのバランス加減が今ひとつ消化不良な感じがしました。
それに比べると、この本の方が読んでてすんなり頭の中に入ってきます。動物の行動に当てはめれると、といった喩えは、中途半端な心理学や評論家の愚 説よりもはるかに説得力があります。この先、日本人はどうなってしまうのか、大胆な未来予想なんかがあるともっと面白かったのでは?
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