上のトップ画像は北京五輪2年前ほどの北京・東単交差点だったと思います。バック画像は西安の兵馬俑博物館に展示されていた武俑です。

2005年8月29日

柴田元幸さんトークショー@オリオン書房

昨夕、東京西郊・立川のオリオン書房ノルテ店で、柴田元幸さんのトークショーが行なわれたので行ってきました。

『ポール・オースターが朗読する ナショナル・ストーリー・プロジェクト』を中心としたお話でしたが、柴田さんの軽妙なトークであっという間の1時間半でした(サイン会も含めると、実質2時間?)。

ポール・オースターも登壇したニューヨークでの朗読会が、ちょうど9・11の後だったので、ニューヨークを励ます会になったという話が特に興味深 かったです。アメリカ全体としてはテロとかグローバル化など大局的な視点から9・11を見るのが普通であるが、ニューヨークの人々にとっては、親しい人、 愛する人を亡くした、傷つけられた(もちろん自分自身も)大きな出来事としてまずは記憶されているという話を聞くと、例えば阪神大震災などを思い出しま す。

あたしのように東京在住の人間には阪神大震災も数ある地震の中の一つ、ちょっと大きかったかな、という感覚が、神戸の人たちには申し訳ないですけ ど、どうしてもそういう気持ちが心の一部分にはあります。もちろん、中国語辞典などでお世話になった先生方が阪神地区に住んでいて、人によってはそれなり の被害も受けているのですが、やはり心のどこかに「他人事」という意識があります。

ちょうどこういう時期なので風化しつつある戦争の体験についても同じようなことが言えるのではないでしょうか。そんなことを考えながら、柴田さんの話を聞いておりました。

それにしても柴田さんは午後一で、青山ブックセンターでもトークショーをやられていて、昨日はダブルヘッダーだったはず。それでも元気はつらつという感じでのトークショーでした。

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